タモリさんの「笑っていいとも!」が2014年3月に終了することが決まり、みのもんたさんも「みのもんたの朝ズバッ!」「みのもんたのサタデーずばッと」を降板するなど、大物芸能人が次々にテレビ番組から姿を消していく。高額ギャラの支払いや視聴率低迷などに直面し、テレビ局はさらに「首切り」を発動しそうだ。「次は誰だろうか」と、さまざまな名前が挙がっている。視聴率低下に危機感「笑っていいとも!」の終了をフジテレビは「編成上の理由」としているが、視聴率の低迷の影響などいろいろ説が出ている。「文芸春秋」2013年10月号に掲載の「TV界のドン日枝久会長独占インタビューフジテレビはなぜダメになったのか」で、日枝久会長は視聴率について、「視聴率が下がると、外から『あそこの局は元気ない』と言われます」「2011年に日テレに抜かれ、12年になれば少し回復するかなと思ったら、今度はテレ朝と三つ巴になった。ここらで手を入れないとまずい」と危機感を抱いている様子だった。単独司会者が生放送する長寿番組としてギネス記録を持つ「笑っていいとも!」が終了、他の番組にも矛先が向けられる、という見方が強い。そのひとつが朝のワイドショー「とくダネ!」だ。かつてはこの時間帯で視聴率トップに位置していたが、ここ最近は低迷している。中野美奈子アナウンサーの後任に菊川怜さんを起用したが、視聴率は上向く気配がない。芸能評論家の肥留間正明さんは、「番組のテーマの絞り方がよくない。昔流のやり方をしている。TBS『ひるおび』だったらひとつのテーマでふくらませ、例えば台風だけで30分以上はやる」と番組作りのコンセプトの古さを指摘する。さらに小倉智昭さんの高額ギャラという問題がある。テレビ局の業績低下から番組制作費は抑えられ、現場スタッフの給料は低いまま。現場の士気が低下しているのは否めないようだ。「こういう人はこれから切られていく」肥留間さんはこう予想する。「冠番組をタレントのために作っている」8月15日の放送で6.9%と番組始まって以来の低視聴率を記録した「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)。とんねるず唯一のレギュラー番組だが、「冠番組をタレントのために作っていて、視聴者のために作っていない」(肥留間さん)といった批判もある。また、降板の可能性がある大物芸能人として、比留間さんが挙げたのは和田アキ子さんだ。「みのもんたさんの件にしてもタレントたちを擁護していて、世間一般の人の考え方と溝がある。これがいつまで通用するのか」と疑問を投げかけている。和田さんは、みのさんの次男が逮捕されたとき、「中学生、高校生だったら親の責任だけど、ご子息は確か31歳ですよね。こういう時にいつも親が責任とるの?」と報道番組への出演自粛に疑問を呈し、ネットでは「身内」に甘いなどの批判が出ていた。
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