2018年 12月 11日 (火)

東海村「再処理施設」で水素爆発の恐れ プルトニウム溶液と高放射性廃液「放置」状態

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   茨城県東海村にある日本原子力研究開発機構(JAEA)の東海再処理施設で、プルトニウム溶液と高レベル放射性廃液が未処理のまま残されており、潜在的なリスクを抱えていることが、原子力規制庁の報告書の中で明らかになった。

   冷却機能が失われた場合、水素爆発する可能性があるという。報告書にはそんな「最悪のシナリオ」も記されている。

高レベル放射性廃液の処理に20年かかる

水素爆発を起こした東京電力福島第1原発3号機 (c)東京電力
水素爆発を起こした東京電力福島第1原発3号機 (c)東京電力

   規制庁は、東海再処理施設の潜在的なハザード(危険原因)に関してJAEA側から2013年8月以降2回にわたってヒアリングを行い、また現地調査も実施したうえで12月2日の会合で報告書をまとめた。もともとはJAEA側から出された意見や説明に基づいている。

   同施設は1981年に本格運転を開始し、累積処理量は1140トンに達する。再処理の工程では、使用済み燃料をせん断、溶解してウラン溶液とプルトニウム溶液に分離する際に高レベル放射性廃液が生じる。通常これはガラスで固めて保管する。またプルトニウム溶液は最終的に再度ウランと混ぜて混合酸化物(MOX)の粉末に加工し、原発の燃料となる。

   ところが現状では、プルトニウム溶液およそ3.5立方メートルが未加工のままとなっている。さらに430立方メートルに上る高放射性廃液がガラス固化されず、残っているというのだ。処理の遅れについて報告書では、プルトニウム溶液がたまっているのは「主排気筒ダクト等の設備の補修」が原因で、修理が完了するのは2013年度末となっている。処理を開始すれば「1.5年間で全量をMOX粉末化できる」そうだ。一方廃液については、2013年6月20日に発生した施設内設備の故障によるものと指摘されている。補修が完了してガラス固化設備が稼働再開するのは、2014年第4四半期となっている。

   実はこの廃液処理問題が深刻だ。JAEAでは、完了までに約20年かかると見込んでいる。年間35体のガラス固化体を安定的につくることを前提に見積もった期間で、途中アクシデントがあれば当然工程は遅れる。

   こうした詳細なヒアリングや調査は、7月31日の原子力規制委員会がきっかけとなった。更田豊志委員が「予定された議題ではありませんけれども」と発言を求め、再処理施設が「2007年以降は全く運転が行われていない」と説明する一方、JAEA側から2つの「潜在的なハザード」の存在を明かされ、対策の必要性を提案した。そこで田中俊一委員長が、規制庁に確認を指示したのだ。

冷却装置や水素掃気機能喪失で最悪のシナリオ

   最終的には粉末化されるはずのプルトニウム溶液と、ガラス固化が前提の高放射性廃液。いずれも現状での管理状態は不安定だ。考えたくないシナリオだが、最悪の場合何が起こるのか。

   報告書によると、プルトニウム溶液は冷却機能を喪失した場合に最短で23時間で沸騰し、水素掃気機能を失うと同11時間で水素爆発を起こし、大量の放射性物質が外部に放出される危険性をはらむという。廃液の場合も冷却機能喪失では最短55時間で沸騰、また水素掃気機能喪失では同38時間で水素爆発の恐れがあるそうだ。

   規制庁の実態調査によると、たとえ爆発とまではいかなくても機器の腐食や破損で液体が漏えい、流出する可能性もある。外部に漏れず施設内にとどまったとしても、多量であれば除染や復旧には困難が伴う恐れがあると指摘する。

   再処理工場を含む核燃料施設は、12月18日に施行予定の新規制基準を満たす必要がある。巨大地震や津波対策、放射性物質の流出防止策などが求められ、安全審査に合格したうえで工場の稼働が認められるようになる。東海再処理施設も、新基準の対象だ。ただし報告書でJAEAは、プルトニウム溶液と高放射性廃液の固化・安定化施設が新基準に「短期間で適合することは困難」とみているという。そのうえで、1.5年で設備の補修作業が完了する予定のプルトニウム溶液については「現在実施中の設備補修を完了した時点で、新規制基準への適合とは切り離して、速やかに固化・安定化処理を開始したい」と要望。廃液対策は長期戦となるため「新規制基準適合のための対応と並行しつつ、固化・安定化処理を開始したい」と求めている。

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