2024年 5月 4日 (土)

高橋洋一の自民党ウォッチ
小保方氏の「STAP細胞」再現実験番組 例のNHKスペシャルで作ってはどうか

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論文の公表や雑誌掲載は、ゴールでなくスタートにすぎない

   理研が調査報告書を出し、論文撤回を勧告するというのも、流儀に反している。小保方氏らの研究グループと雑誌ネイチャーの関係なので、組織は不関与が原則だ。研究は自由闊達に行われないといい物が出ない。極論すれば、99の思い込みによる失敗があっても、1のホームランがあればいい。1つの杜撰な例だけで、管理がどうたらというのは、研究をしたこともなく論文を書いたこともないサラリーマン管理職の与太話だ。そもそも、論文の公表や雑誌掲載は、ゴールでなくスタートにすぎない。論文を晒して、歴史の検証を受けるということでもいい。

   筆者が心配するのは、学問のリングではなく、研究にとって部外者のマスコミや所属組織が乗り出すと、研究が萎縮するかもしれないという点だ。

   STAPについては、仮説だと思っている。今年2014年1月の発表で、存在のサポート材料が一つ出たに過ぎず、それがその後、揺らいでいるのだと思う。小保方氏は追試・再試でさらに論文を書けばいい。一方、小保方氏の思い込みの確率も結構あると思う。ただし、科学の流儀で時間をかけて結論を出すべきで、今の段階で、真偽を決め打ちするのはできないだろう。

   小保方氏は200回以上できたと会見で主張したのだから、公開再現実験してもらえばいい。マスコミは、その様子を記録することぐらいできるだろう。

   佐村河内事件で信用を失ったNHKスペシャル(ほかの民放でもいい)で、小保方氏の再現実験についてドキュメンタリーを作るというのはいい。無理解なマスコミへの記者会見より、小保方氏にとってもマスコミにとっても公開再現実験のほうが意味がある。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」、「日本は財政危機ではない!」、「恐慌は日本の大チャンス」(いずれも講談社)など。


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