これまでもたびたびツイートが炎上してきた元400メートルハードル日本代表の為末大さんの発言が、またしても論議を呼んでいる。「悲しいかな、どんなに頑張っても日本で生まれ育った人がヒップホップをやるとどこか違和感がある」と2014年9月18日のツイッターでつぶやき、ヒップホップファンから大ひんしゅくを買ってしまった。「お前は、何様のつもりなんだ!」と批判殺到またもや炎上してしまった為末さん(13年10月撮影)為末さんはこの日、「今日は【憧れの罠】について」として、自身の考えをツイッターに立て続けに投稿。自身の体験を交えつつ、「多くの場合は憧れのまま終わる。ある種憧れの人を設定した時点で、憧れの人を越えないという意識を自分のなかで持ってしまう事にもなる」「コンプレックスとあこがれが混じるとなれないものになろうとしてしまう」など、持論を展開していた。その流れで引き合いに出したのが、問題のツイートだ。「アメリカ人が着物を着ても最後の最後は馴染みきれない。私達は幼少期の早い時期にしみ込んだ空気を否定できない」として、日本人がヒップホップをやることに違和感を覚えるとした。これにヒップホップファンは猛反発。「ディスってんのか?」「お前は、何様のつもりなんだ!」と批判が殺到した。為末さんはその後、「昔あるジャズシンガーが、ジャズを真似していてうまくいかなかったけれど、日本風のジャズを作ればいいんだとわかった時にとても勇気が出たと言っていた。それに感動をしたのを思い出した」と投稿。ヒップホップも日本風を目指すべきだと言いたかったのかもしれないが、真意はよく分からない。炎上は燃え広がり、ラッパーやDJとプロフィール欄に書いている人々からも、「貴方は、DJですか?ラッパーですか?(中略)何でもいいけどHipHopしてます?貴方の夢は終わったけど、今、夢の続きを見てる人が冷めます。ほっといて貰えますか??」「HipHopのなんたるかを知りもせず、よくそんな事をのたまうのか?勉強してから否定しなさい!この愚か者!」「化石みたいな話題引っ張り出してガタガタ抜かすなよてめえが世界に通用しなかったのをHIPHOPに矛先向けるな」とコテンパンにやられてしまった。「定期的に炎上するねこの人」その後、為末さんはトーンダウンする。違和感は固定観念があるからではないか、というコメントに「なるほどそうかもしれませんね」、日本人のレゲエグループが本場ジャマイカで優勝したことがあると指摘を受けると、「なるほどそれは知りませんでした。だとすると僕の違和感がずれてる可能性が大きそうですね」と返答した。これまでも為末さんのツイートはしばしば批判の的となってきた。サッカー日本代表がブラジルW杯で結果を残せなかったことに腹を立てている人に、「おそらくはほとんどの方の人生より今回の日本代表の選手達の方が、結果を出されているように思います」と言って、一部からひんしゅくを買った。また、世界で活躍するアスリートについて、「まずその体に生まれるかどうかが99%。そして選ばれた人たちが努力を語る。やればできると成功者は言うけれど、できる体に生まれる事が大前提」としたツイートは、正論のように見えるが、「身も蓋もない」と反発が起きた。度重なる炎上に、「定期的に炎上するねこの人」「もうすっかりツイッター芸人だな」とあきれる人もいる。為末さんは、400メートルハードルの選手としてはかなり小柄だが、2001年、2005年の世界陸上で連続して銅メダル獲得、オリンピックにも3回出場しており、01年につくった47秒89がいまも日本記録となっている。
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