2024年 4月 25日 (木)

スカイマーク再生、8月5日に山場の債権者集会 スポンサーにデルタ登場、ANAの優位崩れた?

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   民事再生手続き中の航空会社「スカイマーク」の債権者集会が2015年8月5日に迫った。

   ANAホールディングス(HD)を支援企業とする会社側の再生計画案に反対し、独自の再生計画案を提出した最大債権者の米リース会社「イントレピッド・アビエーション」は、米大手のデルタ航空を支援企業に選定。日米航空会社がスカイマークのスポンサーの座を巡って火花を散らす異例の展開となっている。ANAHDは強気の姿勢を装っているものの、強力なライバルの出現に焦りを隠せない様子だ。

  • ANAに強力なライバル出現
    ANAに強力なライバル出現
  • ANAに強力なライバル出現

「決まらない」とタカをくくっていたが

   「スポンサーはどうせ決まらないだろう」。ANAHDの幹部は7月中旬、イントレピッド・アビエーションが航空会社の支援企業を選定できないとタカをくくっていた。イントレピッドはANAHDによる支援に反発し、独自の再生計画案を提出したものの、航空会社の支援企業は「選定中」だった。このため、ANAHDは「イントレピッドの再生計画案は実現可能性が低い」と自案の優位性に自信を深めていたのだ。

   ところが、その直後の7月15日、イントレピッドはデルタ航空がスカイマークの支援に名乗りを上げたと発表した。東京都内でデルタ航空の森本大・日本支社長とそろって記者会見したイントレピッドのフランクリン・プレイCEO(最高経営責任者)は、「デルタ航空は最善のスポンサーだ」と胸を張り、8月5日の債権者集会でイントレピッド案へ投票するよう債権者に呼びかけた。デルタの森本支社長も「(ANAHD、日本航空に対抗する)『第3極』を維持できる」と支援の意義を強調した。

   デルタが名乗りを上げた背景には、ユナイテッド航空、アメリカン航空を加えた米3大航空会社のうち、ANAがユナイテッド、JALがアメリカンと、それぞれマイレージなどを共通化するアライアンスを組んでいて、デルタだけが日本の航空会社と提携していないという事情がある。デルタは日本国内の地方都市との乗り継ぎが不便で、日本市場開拓に苦労しているのだ。

   デルタの米国便はほとんどが成田発着だが、将来的に羽田発着が増えれば、スカイマークの国内線との乗り継ぎにより、日本の地方都市の需要を取り込むことが期待できる。デルタの森本支社長は記者会見で「日本に提携航空会社がぜひ欲しい」と述べ、スカイマークに対してマイレージ制度導入や機体整備などの支援を行う意向を示した。

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