2020年 4月 5日 (日)

「廃炉まで6ヶ月」の高速増殖炉「もんじゅ」 日本の電力会社も運営引き受けない理由

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国内政策と海外視線で二重の縛り

   規制委が今回、「伝家の宝刀」(文科省筋)を抜いたのは、「もんじゅは同じような問題をナトリウム漏れ事故以降、20年間繰り返してきた」(田中俊一委員長)からで、いわば「愛想を尽かした」ということだ。

   民間ではとっくに倒産しているような組織が、なぜいつまでも生きながらえてきたのか。それは、もんじゅが、国策である核燃料サイクルに不可欠な存在と位置付けられているから。

   資源が少ない日本は、原発の使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り出して再び核燃料に使う核燃料サイクルを、エネルギー政策の根幹に位置づけている。中でも高速増殖炉は、発電しながら使った以上のプルトニウムを生み出す「夢の原子炉」で、もんじゅはその実用化に欠かせない中核施設。このため、東京電力福島第1原発事故後も、もんじゅ推進という国の方針に変化はなく、逆に政府が2014年4月に閣議決定したエネルギー基本計画で、高レベル放射性廃棄物など「核のごみ」を減らす新技術の研究開発をもんじゅの目的に追加した。「これまで1兆円以上投じ、今も年間200億円の維持費がかかりながら、ほとんど稼働実績がないもんじゅの延命を図ったもの」(全国紙論説委員)だ。

   一方、国際的に、もんじゅの看板を下ろせない事情があるのも事実。高速増殖炉の実用化が絶望的になれば、プルトニウムの使い道は、通常の原発の核燃料として使うプルサーマル原発だけになるが、福島第1原発事故前でも実施できたのは4基のみ。日本はすでに、核兵器数千発分に相当する47トン以上のプルトニウムを保有しており、もんじゅなどでプルトニウムを利用することを理由に、その保有を国際的に容認されている。もんじゅの廃炉などで、その前提が崩れれば、「日本も核兵器に転用か」といった国際的疑念が高まりかねない。

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