2024年 4月 16日 (火)

フリージャーナリストに「訴訟提起をします」 橋下氏、政界引退で「厳しい法的対処」宣言

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   大阪市長としての任期が満了する2015年12月18日で政界引退を表明している橋下徹氏が、「名誉毀損専門の弁護士」として「結果を出す」と明言したことを受け、ツイッター上で攻勢を強めている。

   これまでも橋下氏がツイッター上で強い調子で相手を非難することは珍しくなかった。ただ、橋下氏に対する批判は「公人に対する表現として最大限容認」してきたという。だが政界引退で「私人」になったことで、「社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」と方針を転換。早速自らが代表を務める法律事務所を名乗り、フリージャーナリストを名指ししながら「訴訟提起をします」と警告している。

  • 「私人」橋下氏は「社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」と宣言した
    「私人」橋下氏は「社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」と宣言した
  • 「私人」橋下氏は「社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」と宣言した

「私人個人に対して人格攻撃はしない」が、攻撃されれば「やり返す」

   「維新の党」から「大阪系」の議員が離脱する形で15年11月に立ち上がった国政政党「おおさか維新の会」は12月12日に臨時党大会を開き、橋下氏が代表を退いて幹事長の松井一郎氏(大阪府知事)を後任にあてる人事を決めた。橋下氏は今後党の「法律政策顧問」という肩書を持つことになる。

   橋下氏は「肩の荷が下りた」のか、翌12月13日には財政問題や従軍慰安婦問題をめぐってツイートを連発した。その中で、

「僕はこちらから私人個人に対して人格攻撃はしない。メディアや公人などにはバカと言うが、私人個人には言わない。ただし相手から人格攻撃をしてくればやり返す」

と、これまでの原則を示す一方で、「橋下綜合法律事務所」の名前で、今後の新たな方針を明らかにした。

「これまで橋下に対する批判的表現は公人に対する表現として最大限容認してきました。しかしこれから橋下は私人になりますし、当事務所の信用問題にかかわりますので、今後は橋下の社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」

ツイートの10日後に「訴訟提起をします」

   早くも、その矛先はフリージャーナリストに向けられた。橋下氏はフリージャーナリストのアカウントを示しながら「訴訟提起をします」と宣言。このジャーナリストは、橋下氏が新たに市の条例を制定して12年に採用した特別秘書の存在を問題視している。この特別秘書をめぐっては、13年5月、採用が裁量権の逸脱だとして給与支払いの停止と支払われた給与の返還を求める訴えを市民らが大阪地裁に起こしている。

   ジャーナリストは15年12月3日、12月9日に行われた訴訟の証人尋問の傍聴を呼びかける書き込みをした。その中で、

「徹ちゃんの選挙、住民投票の際には、『休職』して選挙活動。復職して秘書、を繰り返す。その度に退職金。課長待遇なので報酬もでかいよ」

などと特別秘書の待遇を批判していた。

   ツイートが書き込まれて10日が経過した12月13日になって、橋下氏は、

「休職ごとに退職金を受け取っていない。法律上、政治活動をやっても給与は受け取れるが、それを止めるためにあえて休職させた」
「休職すれば退職金はどんどん減っていく。その間給与も支払われない。そこまでやらなくてもいいところを、あえてケジメを付けた」

などと反論。これに加えて、どの程度一般的な見解なのかは明らかではないものの、

「さらに訴訟上の主張を公開すれば名誉棄損を構成することも知らないらしい」

とも主張。訴訟で展開された主張をツイッターに書き込んだ場合、それを理由に訴訟を起こす可能性も示唆した。

   なお、橋下氏は市長在任中の14年3月、自らの出自を題材とした記事で名誉を傷つけられとして、朝日新聞出版、新潮社、文藝春秋の3社を相手取って提訴。そのうち朝日新聞出版とは15年2月に和解が成立している。

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