2018年 10月 20日 (土)

ミカン 毎日3~4個食べると糖尿病が6割減 ビタミンCだけでなかった驚異の成分

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   「コタツでミカン」は冬の団らん風景の定番だ。その人気の高いミカンに、糖尿病など生活習慣病の予防にも効果があることが確認された。農研機構果樹研究所と浜松医科大学のチームが2016年3月23日に発表したのだ。

   ビタミンCの豊富なミカンには、風邪の予防や疲労回復など多くの健康効果が知られているが、また1つミカンを食べる楽しみが増えた。

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    冬に「食いだめ」したいミカン

がんの抑制や動脈硬化、骨粗しょう症にも効果が?

   研究チームは、温州ミカンの産地、浜松市三ケ日町地域で被験者を募り、30~70歳の男女1073人を対象に、ミカンの摂取量と生活習慣病の発症リスクとの関連を10年間追跡調査した。その結果、毎日3~4個食べる人は、毎日は食べない人に比べ、糖尿病の発症リスクが57%も低かった。また、非アルコール性肝機能異常症のリスクも49%、脂質代謝異常症のリスクも33%低かった。

   これは、ミカンに豊富に含まれている橙色(だいだいいろ)の色素成分「βクリプトキサンチン」の影響だという。調査では、参加者全員の血液検査も行なったが、生活習慣病の発症リスクが低い人たちは、みなβクリプトキサンチンの血中濃度が非常に高かった。

   研究チームは、βクリプトキサンチンをマウスに投与する実験を行なったが、肝臓の炎症が収まり、脂肪細胞のエネルギー消費量が増える働きがあることがわかった。

   βクリプトキサンチンは、最近注目されている成分だ。ニンジンに多いβカロテンやトマトに多いリコピンと同じ天然の色素成分だが、βカロテンよりはるかに強力な抗酸化作用がある。メカニズムはわかっていないが、βクリプトキサンチンの血中濃度が高いと、インスリンの分泌のバランスがよくなり、糖尿病予防につながるらしい。また、まだマウスの実験段階だが、がんの抑制や動脈硬化、骨粗しょう症の改善に効果があるという論文も発表されている。

冬に食べたミカンが9月まで体にいいことを続ける

   しかも、ほかの色素成分の大半がほぼ1日で体外に排出され抗酸化作用がなくなるのに、βクリプトキサンチンは2か月以上も体内に残り、抗酸化作用が続く。同じ農研機構果樹研究所が行なった別の研究では、9月に採取した人の血液から冬場に採取した時とほぼ同じ濃度のβクリプトキサンチンが検出された。つまり、冬場にたっぷり食べたミカンの成分が9月まで残っていたわけだ。

   農研機構果樹研究所の杉浦実・上席研究員は「果物は糖分が多いため糖尿病に良くないと思われていますが、リスク要因ではなく予防に役立つことを明らかにできました」とコメントしている。

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