2024年 4月 29日 (月)

腹七分目長生き法 腹ペコになると現れる奇跡の「長寿遺伝子」 毎日30%カロリー減の食事がツライが...

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カロリー制限だけでなく運動と組み合わせよう

   実は「腹七分目健康法」は、サーチュイン遺伝子発見よりはるか以前の1930年に、米コーネル大が「カロリー制限でラットの寿命が40%も延びた」と発表して以来、欧米で盛んに研究されてきた「夢の長寿法」なのだ。ラットや昆虫、犬などで成果をあげ、1990年代には米アリゾナ州の砂漠に宇宙船内を模した巨大な施設を作り、外部から遮断して人間を2年間にわたり「低カロリーの自給自足状態」で生活させる実験が行なわれた。しかし、実験を主導し「カロリー制限をすれば人間は120歳まで生きられる」と豪語した科学者自身が79歳で病死したこともあり、計画は打ち切られた。

   また、実際問題として、毎日の食事から30%近くもカロリーをカットすることは強い意志と栄養バランスの知識が必要だし、栄養面から疑問視する専門家も少なくない。元老人総合研究所副所長の柴田博・医学博士は、著書の『病気にならない体はプラス10kg』の中で、「現代の日本人のエネルギー摂取量は途上国並みに低い。カロリーや肉を摂ることに憶病になり、逆に低栄養から健康を損なっている」という立場から批判的だ。

   また、2006年に米国で行なわれた研究では、1年間にわたってカロリー制限をして体重を減らすと、血糖値などは改善されるが、骨密度を減らすという結果が出た。将来、骨そしょう症になる心配があるという。肥満ではない平均体格の人が行なう場合は、カロリー制限だけでなく、運動を組み合わせることが大切なようだ。

   古家教授も金沢医科大のウェブサイト「教えて!ドクター 腹七分目で若返ろう」の中で、「運動をするとサーチュイン遺伝子が活性化することも明らかになっています。米国の研究ではカロリーを12.5%カット、運動で消費カロリーを12.5%増やすと、カロリーを25%制限したのと同じ効果があることが確かめられています」と語っている。

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