2024年 4月 18日 (木)

鳥越氏が「攻撃」に出た最後のテレビ討論 小池、増田両氏に迫ったあの言葉【2016都知事選】

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   東京都知事選(2016年7月31日投開票)の選挙戦では最後となる主要3候補によるテレビ生討論が2016年7月29日夕、フジテレビの「みんなのニュース」で行われた。

   ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)は、小池百合子元防衛相(64)や増田寛也元総務相(64)陣営の過去の発言を次々に攻撃。小池氏は鳥越氏に反撃したものの、増田氏は防戦一方だった。

  • 主要3候補による最後のテレビ討論はフジテレビの「みんなのニュース」で行われた
    主要3候補による最後のテレビ討論はフジテレビの「みんなのニュース」で行われた
  • 主要3候補による最後のテレビ討論はフジテレビの「みんなのニュース」で行われた

冒頭に流された石原慎太郎氏の映像

   番組序盤で話題になったのが、7月26日に自民党本部で行われた増田氏の決起集会の様子だ。番組では、来賓として招かれた東京都の石原慎太郎元知事(83)が

「大年増の厚化粧がいるんだ、これな」
「やっぱり厚化粧の女に任せるわけにはいかないよな」
「売国奴だぜ、こいつは」

などと鳥越、小池両氏を罵倒する映像が流された。コメントを求められた増田氏は、自らも日焼け止めクリームを厚く塗っていることを引き合いに

「何か聞いておりましたら、私のことも言われてるのかなと思いましたけれども...」

などと釈明。これに対して司会の伊藤利尋アナウンサーは

「やはり、誰が聞いても、あれは小池さんのことを指して石原さんがおっしゃっていると受け止めると思う。...という趣旨でご質問してるんですが?小池さんに対して、増田さん、言葉ないですか?」

と切り込んだが、増田氏は

「私はとにかく応援の方々が、色々なことをおっしゃっていても、それぞれ皆さん方必死で戦っているので、他の20人の方に、この暑さの中でしっかりと戦っていることに、全員にエールを送りたいと思う」

などとはぐらかした。

小池氏に続き、「厚化粧」発言で増田氏を批判

   小池氏は

「まあ日本の男性の典型だなと思います。そうでない方も多いが、特に石原さんらしいなと思う。1億総活躍社会とか女性が輝く社会とか標榜しているのであるならば、その政党の会合でこのような、まあ誹謗中傷と言うか、とてもレベルが低いと思うが、はっきり申し上げて。これはむしろ増田さんの応援にはならなかったんじゃないだろうかなと」

などと改めて石原氏と増田氏の陣営を批判した。

   ここで異色だったのは鳥越氏の反応だ。自らに向けられた「売国奴」発言の言葉には反論せずに、

「増田さんの答えは、やっぱり逃げてる。やっぱり明らかに小池さんのことを『厚化粧』と石原さん言っているわけだから、その自分の応援団が言ったことについては、ある程度の責任があるので、それについてはきちっと増田さんも答えないといけないと思うけれども、なんかはぐらかされましたよね。それは違うと思う」

などと、増田氏を応援する石原氏の「厚化粧」発言に攻撃を集中した。それでも増田氏は「それぞれ皆様方に私は敬意を表したいと思う」などと石原氏の発言に対する評価を避けた。

小池氏を「核武装論者」

   候補者どうしで質問し合う場面では、鳥越氏が今度は小池氏を攻撃した。

「小池さんは、かなり前の雑誌で、『軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分にあり得る』という風に言っておられますが、私は知事になったら早速すぐにやりたいのは『非核都市宣言』をやりたい。核武装論者である小池さんに『非核都市宣言』というのは果たしてできるのか」

と質問すると、小池氏は

「私が『核武装論者』と言い切られましたけれども、これこそ捏造」

などと反発した。

   その後は

「でも実際に本に書いてある」(鳥越氏) 「いやいやいや、私は『選択肢として、これは冷徹な国際政治の中において』...」(小池氏)
「いや『選択肢として十分にありうる』ということでしょう」(鳥越氏)
「いや、言ってませーん!日本語を読めるのであれば、よく読んでいただきたいと思いますし、そもそも私は都政を語るにおいて、鳥越さんのお考えについては敬意を表しますけれども、この点(非核都市宣言)については私にはその考えはまったくない」(小池氏)

といった具合に応酬が続いた。

   鳥越氏が念頭に置いているとみられるのが、論壇誌「Voice(ボイス)」03年3月号に「日本有事3つのシナリオ」と題して掲載された鼎談(ていだん)。その中で小池氏は、北朝鮮の核の脅威について議論する中で、

「軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうるのですが、それを明言した国会議員は、西村真吾氏だけです。わずかでも核武装のニュアンスが漂うような発言をしただけで、安部晋三官房副長官も言論封殺に遭ってしまった。このあたりで、現実的議論ができるような国会にしないといけません」

と述べている。この鼎談記事は、小池氏の公式ウェブサイトにも掲載されている。

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