東急ハンズネットストアの公式アカウント担当者が、「予防接種」を拒否し続けているとツイートし、にわかに「炎上」した。顔文字を使った「ユルめ」のカミングアウトながら、「ハンズそのものの利用をやめます」といった非難が殺到。別の公式アカウントが「上長より厳重注意とともに、きちんとした対応を取るよう指示することを伝えております」と「火消し」に追われる事態となった。「あなた、仕事を失うかもしれませんよ?」問題のツイートは2016年11月9日18時ごろに投稿された。同社ネットストアの公式アカウント「ハンズネット」が、「最近は予防接種を受ける方も増えたそうですね」と前置きしつつ、「わたくしは(予防接種を)長年拒絶し続けているタイプです。今年も勇気とメンタルで立ち向かいたいと思います」などと、顔文字混じりのツイートで「告白」した。予防接種の種類は明記していない。しかし、その返信には、インフルエンザの予防接種の事と受け止めた、とみられる人たちから、「ハンズそのものの利用をやめます」「あなた、仕事を失うかもしれませんよ?」「冬場はハンズにいけないね」と手厳しい声が相次いだ。中には「バイオテロ」といった激しい言葉もみられた。接客業の従事者であるにも関わらず、予防接種を受けないとはけしからん――。そう感じたユーザーが多かったのかもしれない。ツイートからおよそ2時間後、同社が持つ別の公式アカウント「東急ハンズ@今年で創業40周年」が介入。全従業員を対象としたインフルエンザ予防接種を定期的に実施していると明かし、「接客業に従事する者として感染予防は当然すべきであり、この発言内容は容認されるものではありません」と「ハンズネット」のツイートを批判、謝罪した。そして、続けざまに、「(ハンズネット)担当者の所属部署にはすぐに申し入れを行い、上長より厳重注意とともに、きちんとした対応を取るよう指示することを伝えております」と報告した。「ハンズネット」はその後沈黙を続けていたが、翌10日9時ごろ、「昨日は不適切なツイートで皆様にご不快な思いをお掛けしてしまい、誠に申し訳御座いませんでした。謹んでお詫び申し上げます。以後、このような事がないよう誠心誠意努力してまいります」と謝罪した。フォロワーに「お疲れさまです」と伝える感覚だった一体なぜ、こんなことをツイートしてしまったのか。東急ハンズの広報担当者は10日、J-CASTニュースの取材に「深い意味はなかったと思います。1日の最後に投稿するツイートでしたので、フォロワーさんに『お疲れさまです』と伝える感覚だったのだと思います」と答えた。謝罪を別のアカウントが担当したことについては、「事が重大であり、状況も状況でしたので、『ハンズネット』側からアプローチしても『売り言葉に買い言葉』のようになる可能性もあると考え、そう判断しました」と明かした。担当者によると、「炎上」から一夜明けた10日朝、「ハンズネット」を運営する複数人は「情報を共有し、投稿のルールを改めて確認、徹底」したという。
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