2024年 4月 28日 (日)

疲れすぎて眠れないのは危険信号 「寝だめ」より効果的な疲労回復法

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健康な人はエナジードリンクOKだけど

   なぜ睡眠を取らないと疲労が溜(た)まるのか。

   脳の中の自律神経の中枢は、心臓の動きや呼吸、体温などを調整する指令を出している。この部分の細胞は日中のストレスや運動などで発生する活性酸素で傷付けられる。傷が増えると疲労感を覚えさせる「疲労因子FF」というタンパク質が増加し、脳内で「疲れた」とアラームを出し体に休息を求める。

   傷を回復するのは「疲労回復因子FR」というタンパク質で、睡眠中に最も増加する。睡眠が十分でないとこれが増えず、傷が修復されないので、「疲れた」というアラームが鳴りっぱなしになるのだ。

関西福祉科学大学・倉恒弘彦教授「大切なのは、疲れは悪者ではなく、体の異常を知らせるアラームということ。激しい運動や長時間の作業をすると体には遺伝子レベルで傷が付く。そのまま気付かずに動き続けると、細胞が壊れてしまう。大きな病気につながるおそれもあるので、疲労感を覚えたら解消する対策を取らなければならない。疲労感に上手く対応するのが健康な生活を送るカギ」

   矢口さんはエナジードリンクや栄養剤に頼っていた時期があるが、こうしたものを服用するのは避けた方がよいのだろうか。

倉恒教授「健康な人がどうしても仕上げなければならない仕事などがあった場合、カフェインを含んでいるドリンク剤を服用して仕事を仕上げ、その後しっかり休養を取れるなら決して間違いではない。長期間にわたって疲弊している状態でカフェインを摂(と)ると、どんどん体内のひずみが大きくなっていくので避けるべき」

   普段睡眠時間が取れない分、休日にたくさん寝る、いわゆる「寝だめ」はどうか。

倉恒教授「1週間全然休養が取れない人に比べれば、休日に休養をしっかり取って体を回復させるのは意味がある。ただ、休日だけ休養を取っても普段溜まっている疲れがリセットされるわけではないので、やはり毎日しっかり休養を取るのが望ましい。寝だめは健康の維持にはつながらない」

   疲労が続くと脳卒中や心筋梗塞、狭心症などの病気のリスクが高まり、突然命を失うケースもある。健康な状態での疲労は2~3日の休養で回復するが、2~3週間疲労感が続くと異常を疑った方がよい。十分に休養を取っても1か月以上疲労感が続いたら、医療機関を受診しよう。

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