「ジュリーという生き方」 沢田研二特集シニア誌「完売」

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   定期購読制のシニア向け女性誌のバックナンバーが完売するという「珍現象」が、この秋に起きた。その理由は「ザ・タイガース」の「ジュリー」こと歌手の沢田研二さん(68)を、関係者のインタビューやライブの要素を交えて6ページにわたって特集した記事だ。

   沢田さんは、今ではライブや舞台活動に専念しており、東日本大震災の発生から毎年発表しているミニアルバムでは、東北の復興、護憲、反原発への思いを発信している。メディア露出がきわめて少ない中で、沢田さんの動向を伝える貴重な記事だということでファンから注目を集めているようだ。

  • 「ハルメク」16年11月号に掲載された沢田研二さんの特集。1週間でバックナンバーが完売した
    「ハルメク」16年11月号に掲載された沢田研二さんの特集。1週間でバックナンバーが完売した

東日本震災後、「護憲」「反原発」の発言

   沢田さんの特集は、シニア向け女性誌「ハルメク」16年11月号(10月10日発行)に「3月11日に新譜を出し続ける、『ジュリー』という生き方」と題して掲載。沢田さんは08年に還暦記念で出したアルバムで、「憲法9条」とかけた「我が窮状」を発表。震災発生翌年の12年からは、毎年3月11日に新作アルバムを発売している。16年7月に始まったコンサートツアー初日では、直後に控えていた東京都知事選を念頭に「選挙には行ってくださいよ」と呼びかけたほか、NHKの大河ドラマ「真田丸」からポケモンGOまで話題は多岐に及んだ。

   「ハルメク」11月号では、朝日新聞記者時代に沢田さんにインタビューしたこともある藤森研・専修大文学部教授が、こういった最近の動向をまとめた。沢田さん本人のインタビューこそ実現しなかったものの、ザ・タイガースのメンバーだった瞳みのるさん(70)がインタビューに応じ、沢田さんについて

「僕らのグループの中では一番、政治などからは遠い感じだった」

と明かしながら

「ただ、僕らの世代は、もう戦争にならないようにという、戦後教育を受けてきた。戦後民主主義的なものがどこかにあり続けている」

と背景を解説している。

メディアへの露出、極端に減る

   記事が載った「ハルメク」は書店では買えない直販制。元々「いきいき」として知られてきたが、16年4月に今の誌名に改めた。バックナンバーの販売は11月10日に始まり、1週間ほどで約600部、定期購読分と合わせて17万1000部が完売した。シニア向け女性誌としては異例の現象だ。沢田さんの特集を見たファンがブログで記事を紹介し注目が集まったようだ。

   近年、沢田さんはメディアへの露出を極端に減らしており、毎年のコンサートツアー初日の様子を共同通信が報じる程度。最近のものでは12年5月に朝日新聞が

「山本太郎さんが反原発運動に参加して仕事が激減したと聞き、『いつか一緒に仕事がしたいな』と思った。自身も『テレビに出られなくなるよ』と言われたことがある。『それでいい。18歳でこの世界に入り、いつまでもアイドルじゃないだろ。昔はジュリー、今はジジイ。太ったっていいじゃない』」

と報じているのが数少ない本人のインタビュー記事だ。

「本人インタビューでなくても、ファンは情報を熱望」

   「ハルメク」編集部では、こういったメディア露出の少なさから

「本人インタビューでなくても、ファンは情報を熱望しているのではないか」

とみる。これに加えて、

「今回のルポには、ファンが日頃からジュリーを応援し、共感しているポイントが、ジュリーを研究している学者やザ・タイガースの仲間だった瞳みのる氏等への取材に基づいてきちんと書かれていた。ジュリーファンのブログで、発売直後から記事について好意的なコメントが書かれ、話題になったことも大きかったと思う」

とも説明している。

   沢田さんは17年にデビュー50周年を迎え、1月には東京・NHKホールを皮切りに全国3都市で5公演を予定している。

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