2024年 5月 6日 (月)

「炎と猛威に見舞われる」「グアム攻撃を」 核弾頭小型化に成功でトランプ・北朝鮮が脅迫合戦

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   北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したという米紙の報道を機に、米国のトランプ大統領と北朝鮮の脅し合戦が激化している。トランプ氏は、北朝鮮がさらに脅威を増せば「世界がこれまで見たことがない炎と猛威に見舞われる」と警告、するとその直後に北朝鮮側が、グアムの米軍基地への攻撃を検討していると脅し返した。

   日本にも矛先は向けられ、「日本列島などは、あっという間に焦土化できる」と戦力を誇示した。

  • 北朝鮮は中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」号でグアム攻撃を検討していると主張している(写真は労働新聞から)
    北朝鮮は中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」号でグアム攻撃を検討していると主張している(写真は労働新聞から)
  • 北朝鮮は2017年7月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」号の試験発射に成功したと主張している(写真は朝鮮中央テレビから)
    北朝鮮は2017年7月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」号の試験発射に成功したと主張している(写真は朝鮮中央テレビから)
  • 北朝鮮は中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」号でグアム攻撃を検討していると主張している(写真は労働新聞から)
  • 北朝鮮は2017年7月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」号の試験発射に成功したと主張している(写真は朝鮮中央テレビから)

米本土に届くICBMを予想以上のペースで開発

   ワシントン・ポストは2017年8月8日(米東部時間)、北朝鮮が核弾頭をミサイルに積める程度に小型化することに成功したとする分析を米国防情報局(DIA)がまとめたと報じた。分析は17年7月に行われたといい、同紙では

「米国の当局者は7月、北朝鮮が米国本土に届きうる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を予想を上回るペースで開発していると結論付けている」

と伝えている。

   これまで「米国に届くかどうか」が、トランプ氏の許容範囲を示す「レッドライン」だと考えられてきた。「レッドライン越え」の可能性が高まったことで、トランプ氏も激しく反応した。トランプ氏は休暇先のニュージャージー州のゴルフクラブで記者団を前に、

「北朝鮮はこれ以上米国への脅威を増やすべきではない。世界がこれまで見たことがない炎と猛威に見舞われるだろう」

と発言した。トランプ氏は先制攻撃も選択肢だとしてきたが、これまでになく「身も凍るような表現」(ニューヨーク・タイムズ)で懸念を表明したともいえる。

金正恩氏が決断すれば「任意の時刻に同時多発的に連発的に」

   北朝鮮側の反応もエスカレートしつつある。トランプ氏の発言の数時間後、朝鮮人民軍は国営朝鮮中央通信を通じて、17年5月に発射実験を成功させた中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」で

「グアム周辺に対する包囲射撃を断行するための作戦方案を慎重に検討している」

とする声明を発表。

「総司令官である金正恩同志が決断を下せば任意の時刻に同時多発的に、連発的に実行されるであろう」

などと、いつでも攻撃可能な状態にあることを主張した。声明では、米国が北朝鮮への対抗措置として行っている軍事演習を非難しながら、

「われわれがこのようなやむを得ない軍事的選択をしないように、わが国に対する無分別な軍事的挑発行為を直ちに中止すべきである」

とした。

日本列島を「あっという間に焦土化」「丸ごと太平洋に水葬」

   これとは別に、朝鮮中央通信は8月9日、「リュ・イルオ」なる人物の署名入りの記事を配信。安倍政権が北朝鮮による脅威を強調することで支持率回復を図ろうとしているとして、安倍晋三首相や小野寺五典防衛相を名指ししながら

「しかし、日本の反動層は誤算している。われわれはすでに、日本列島などは決心さえすればあっという間に焦土化できる能力を備えて久しい」
 「そうなる(編注:北朝鮮が核攻撃する)場合、日本列島が丸ごと太平洋に水葬されるということを知るべきである」

と威嚇した。

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