2024年 5月 6日 (月)

FX上限規制強化の動き 「影響なし」「業界再編か」...見方さまざま

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メリットとデメリット

   しかし、突然降ってわいたようなレバレッジ規制の再強化案に、FX業界は動揺を隠せない。「上限いっぱいの25倍で取引している顧客は少なく、10倍に引き下げられても影響は限定的」と強気の声はあるものの、過去の引き下げ時には実際に取引額が低迷した経緯があるからだ。あるFX会社の幹部は「少ない元手で大きなもうけを狙えるFXのメリットが失われ、取引が縮小する。体力のないFX会社の淘汰や再編につながるかもしれない」と警戒する。

   引き続きハイリスク・ハイリターンを追求したい個人投資家の中には、規制が強化された後、日本よりレバレッジ上限が高い海外のFX業者へ資金を移す動きが出てくる可能性もある。ただし、海外のFX業者は玉石混交で、国民生活センターによると、「海外の業者を利用してFX取引をし、利益を得たが、出金手続きをしてもらえず、連絡も取れなくなった」といった相談が相次いでいるという。

   レバレッジ規制の再強化で、金融庁の目論見通りに個人投資家の保護が進むのか。金融庁はメリットとデメリットをにらみながら検討を進めることになる。

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