声優の林原めぐみさん(50)が、心療内科で「自閉症」と診断され強いショックを受けたという18歳のファンに宛てた励ましのメッセージが、「本当に素晴らしい」「感動した」とネット上で反響を呼んでいる。林原さんは2017年11月11日、「病名って」と題したブログを更新。自閉症との診断に「辛い」と嘆くファンからの手紙を紹介し、「病名や診断っていうのは、そもそも、『未来』のためにあるものなんだと思う」などと励ましの言葉を送った。「まずは、過去の自分を許して」林原さんが受け取った手紙の差出人は、高校を休学中だという18歳のファン。手紙では、通っている心療内科の医師から自閉症、発達障害だと診断されたとして、「先生にまちがいなく自閉症だねと言われ、本当なんだとショックです。なによりも母親に申し訳なくて...辛いです」と複雑な思いを吐露。高校では嫌がらせに遭っていたとし、それが心配で学校に行くこともできないため「自分はホントにダメだなと思っています」とも記している。こうしたファンの悩みに、林原さんはまず「お医者さんからの診断にさぞや心が揺れたことでしょうね」。突然の宣告に戸惑いショックを受けるファンを思い遣った上で、「でもね...ここからはあくまで、私の考えなんだけど...、病名や、診断っていうのは、そもそも『未来』のためにあるものなんだと思うんだよ」との持論を披露。その上で、「病名を知らないままいたら、痛くて、苦しくて、なんでだかわからなくて、ただただただ、不安なだけ」として、医師の診断は未来を「どう生きるか」を考える機会になる、との考えを示した。林原さんは例の一つとして「がん」を挙げ、腫瘍の部位などの情報が分かって初めてどのように治療を進めるかを決定できるようになる、と説明。その上で、手紙を送ったファンに向けて、「お医者さんから『自閉症です』って言われて、ショックだったのと同時にこれからどうするか...を手に入れたんだよ」とエール。続けて、送り主が学校という集団生活を苦手に思っていることを「あなたにとって、本当は、当たり前のこと」だと指摘し、「今まで、たくさん、無理していたんだな...、と、まずは、過去の自分を許して、いたわってあげて欲しいと思う」と、今回の診断を前向きに捉えるよう促した。正看護師の資格を持つさらに林原さんは、医師による治療は「治すばかりが目的ではなくて、この先どう生きることが、あなたにとって苦しくないかを探すことでもあります」ともアドバイス。今後の生き方についても、自分の才能を活かせる道を探して欲しい、とも訴えた。こうした励ましの言葉をつづった上で、林原さんは、「上手である必要はないから心にある言葉や気持ちをできるだけ沢山、正直にドクターや家族に話して『未来』を歩いてくださいね」との言葉をファンに送っている。手紙の送り主の悩みに真摯に向き合って答える林原さんのブログに、ツイッターやネット掲示板では、「凄いな...。ちょっと涙でた。こんな風に説明できるのって、素敵だと思う」「いい人すぎるじゃん...そして、いい加減なことを書いてないのがすごい」「他人事ではない、とても大切な言葉をもらえました。心に響いた」などと感銘を受けるユーザーが続出している。なお林原さんは、声優デビュー前に看護学校を卒業。読売新聞の11年6月8日記事などによれば、正看護師の資格を持っているという。実際、今回のブログでは実習の時に自閉症の子供と触れ合ったことがある、との経験も打ち明けていた。そのためネット上では、「そうだった。林原さん看護師めざしてらしたんだよね。超人気声優って立場になって、それで学校で学ばれたことをこういう形で伝えられるって、すごいこと」「看護師として学ばれた方だからこその言葉だと思う」といった反応も出ていた。
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