2024年 4月 27日 (土)

ボクシング王者の強さはズバリ「目」 子どもにも「ビジョントレーニング」を

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体の中心線とスポーツの成績の関係

   ――現在はビジョントレーニングを教える立場ですね。

飯田 近年、子どもの体力低下がしばしば指摘されます。私は、体力だけではなく見る力に問題があるからではないかと、自分の体験やビジョントレーニングのセミナーを通して考えていました。

   以前、私の息子が通っていた保育園の運動会に行ったときの話です。仰向けになって両手両足で体を持ち上げ、手足を使って前に進む「クモ歩き」の競走で、息子は全くできなかったのです。かけっこは速いのに意外でした。目と体の動きの連動がうまくいっていなかったと分かりました。
   そこで目と体の両方のトレーニングができるオリジナルメニューを私が考案して、子どもたちに指導するジムを2004年に設立しました。現在は大人の会員もいます。メニューは例えば、親指を立てて腕を伸ばし、その指を上下左右に動かしながら目で追う。また大人と子どもが向かい合い、大人が腕を上げたり横にしたりしたら子どもがそれをまねする。こうした様々なメソッドを、2016年に「おうちで簡単ビジョントレーニング」(ベースボール・マガジン社刊)にまとめました。

   ――トレーニングで特に重視する点は何ですか。

飯田 体の中心線がしっかりしているかどうか。これがズレていると、運動が上達しなかったり、たとえスポーツ選手でも成績に影響したりします。

   例えば陸上長距離選手の場合、顔を傾けて見る癖があったために、レース後半になると微妙なフォームの崩れが生じてタイムロスとなっていたのです。中心線を保って真っすぐ見るトレーニングの成果で、タイムロスが解消しました。

   ボクサーの場合はフォームが崩れます。ある選手は左目がうまく使えず、右目で見ようとばかりしていました。すると顔も左を向いてきて体が開いてしまう。試合後半になると、こうした状態になって得意の戦い方ができていませんでした。
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