2024年 4月 23日 (火)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
既存メディアの「窮状・劣化」感じた1年 もっと「エビデンス」重視を

   この1年、いろいろなことがあったが、既存メディアの窮状・劣化を感じざるを得なかった。

   このJ-CASTコラムは月2回のペースで書いているが、掲載日当時にその時々の話題を書いている。そのためか、今2017年はモリカケの話題が多く、やや偏ってしまった。正直言えば、既存メディアで取り上げたモリカケ問題が的外れだったので、本コラムで書きたくなったのだ。

  • 既存メディアの劣化が目立った?
    既存メディアの劣化が目立った?
  • 既存メディアの劣化が目立った?

マスコミの役割として「疑惑」を報道するのはいいが...

   少なからぬマスコミは、両問題ともに安倍首相の関与や意向が働いたとしていた。一方、筆者は、森友学園については、初期段階の近畿財務局が地中ゴミでの説明不足等の事務チョンボ、加計学園問題については政府内手続きでは問題なかったが文科省内の意味のない文書を前文科次官やマスコミが煽っただけとしていた。

   はじめの段階では筆者への批判も少なくなかったが、今の段階でみても筆者の見立ての方が既存メディアよりまともだったと自負している。

   最近になって、モリカケを追っていたマスコミの人が筆者のところへよく来る。筆者が当初から安倍首相の関与や意向に否定的な論調をネットなどで書いていたのを知っていたようだが、そのときには筆者のところへの取材はなかった。それが今になって来るのは、マスコミの人もモリカケで年を越すわけにはいかずに、一応の区切りなのかもしれない。筆者は、マスコミの人の疑問に答えるだけであるが、最後には、「皆さんが新しいエビデンスを出せば、私は意見を変えるでしょう。しかし、何もエビデンスが出せなければ、皆さんの意見も変えたほうがいい」と言うことにしている。

   マスコミの役割として「疑惑」を報道するのはいい。しかし、半年以上も新たなエビデンスが出せずに、疑惑を報道し続けるのはやめたほうがいい。

   モリカケについては、まだ議論があるようだ。小川榮太郎氏の『徹底検証「森友・加計事件」――朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』に対して、朝日新聞が東京地裁に訴えたのだ。12月25日、朝日新聞サイトで公表している。

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