2024年 4月 23日 (火)

「あなたの記憶は自在になくしたり...」 蓮舫氏ハッスルも戦果は「?」

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   学校法人「加計学園」の獣医学部設置をめぐる問題で、柳瀬唯夫・元首相秘書官(現経済産業審議官)が2018年5月10日、衆参両院に参考人として招致された。愛媛県が作成したメモの「首相案件」の記述が問題化した2015年4月の会合のほか、その前と後の計3回、加計学園側と首相官邸で面会したことを認めた。

   この日の質問を「夢の中でも」考えていた、というのが立憲民主党の蓮舫参院議員だ。新事実は明らかになったのか。

  • 蓮舫氏の「夢の中でも考えた」質問の成果は…(写真は参院インターネット中継から)
    蓮舫氏の「夢の中でも考えた」質問の成果は…(写真は参院インターネット中継から)
  • 蓮舫氏の「夢の中でも考えた」質問の成果は…(写真は参院インターネット中継から)

「夢の中でも」考えた質問がこれだ

   蓮舫氏は5月10日朝、

「私だけだと思いますが、質問する日は夢の中でも質問を考えていて...目を覚まし、再度質問を見直す作業から始まります」

と質問への意気込みをツイート。午前の衆院から通算すると10人目の質問者として19分間にわたって登板した。蓮舫氏は開口一番、

「柳瀬さん、まず確認をしますが、あなたの記憶は自在になくしたり思い出したりするものなんですか?」

と攻撃すると、柳瀬氏は

「私が記憶を調整しているとか、そういうのがよく新聞に出ているが、まったくない話で、私は一貫して当時から、今治市や愛媛県の方とお会いした記憶はないし、加計学園やその関係者の方とお会いした記憶はある。そこは一貫している」

と応戦した。柳瀬氏は17年7月の集中審議で、「今治市の職員とは会っていますか」と聞かれ、「私の記憶する限りはお会いしていない」など繰り返していた。

   蓮舫氏は、こういった経緯を念頭に、

「いや、違います。一貫してあなたは加計学園の関係者とお会いしたとは言っていません。言ったんですか?国会で」
「つまり聞かれていないから言っていないというだけで、それは不誠実じゃないですか」

と反発すると、柳瀬氏は陳謝を余儀なくされた。

「聞かれたことをひとつひとつお答えしたことで、全体像が見えなくなってしまったということで、国民の皆様にも分からないし、国会の議論も混乱したということで、深くお詫びを申し上げたい」

午後の答弁では吉川泰弘氏との面会日をぼかす

   柳瀬氏は「その上で午前中からしっかりと答えている」と続けたが、蓮舫氏が「午前中の答弁とは違うことになっている」と指摘した場面もあった。柳瀬氏は午前中の後藤茂之衆院議員(自民)に対する答弁で、加計学園関係者と面会した経緯について

「加計学園の事務局の方から面会の申し入れがあり、4月頃、おそらくその後の報道などを拝見すると、これが4月2日だったのではないかと思うが、加計学園関係者の方と面会した。その面会の時には、相手方は10人近く、ずいぶん大勢でいらっしゃった。そのうち加計学園の事務局に同行した獣医学の専門家の元東大教授とおっしゃっている方が、世界の獣医学教育の趨勢は感染症対策にシフトしているのに、日本はまったくついていっていない、という獣医学教育に関する話を情熱的に、とうとうとされた覚えがある」

などと詳細に説明した。この「獣医学の専門家の元東大教授」は、開設されたばかりの獣医学部長に就任した吉川泰弘氏のことを指す。だが、午後の蓮舫氏の質疑では、15年4月2日の会合で吉川氏と面会したか確認しようとしたところ、柳瀬氏は午前から一転、明確な答弁を避けた。

「当時のことなので必ずしも定かではないが、ひとつは(元)東大教授の方からお話を聞いたのはよく覚えている。それが4月2日であったのか、その前の2~3月の1回来られた時なのか、そこは必ずしもクリアではないが、いずれにしても、2~3月に1回会ったときと、4月頃に1回会った時のどちらかには、その元東大教授の方がおられたという記憶がある」

「いや、あなたの普通は人と違うと思います」

   柳瀬氏は引き続き、今治市や愛媛県関係者との面会については「記憶にない」という立場だ。蓮舫氏はこの点も疑問視した。柳瀬氏はこの日の答弁の中で、15年4月2日の会合の時点で、特区は自治体が申請することを認識していたことを明らかにしている。蓮舫氏はこの点を念頭に、

「自治体が申請しなければいけないのに、4月2日の10人近くの会議の時のバックシートに自治体がいるということは、なぜ記憶からポコッと漏れるんですか?」

と指摘した。特区の活用をめぐる会議に自治体が出席するのは当然で、加計学園だけ覚えているのは不自然だ、というわけだ。柳瀬氏は

「面談したときにメインにお話しした人は覚えているが、あまりお話しにならなかった方は記憶から段々抜けていく。それは人間、普通のことだと思う」

と反論したが、蓮舫氏は

「いや、あなたの普通は人と違うと思います」

と切り捨てていた。

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