2019年 11月 20日 (水)

靖国で逮捕の中国籍男、「6年前も火つけ」と報道 なぜ再入国できたのか

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   東京都千代田区内の靖国神社・神門前で位牌のようなものに火を点けて逮捕された男女2人は、中国の尖閣領有権を主張する香港の団体メンバーと分かったと報じられている。

   うちメンバーの男、郭紹傑容疑者(55)は、6年前も同様な行為で逮捕されたと香港メディアが報じている。テロへの厳重警戒が求められる中で、なぜ日本に再入国できたのだろうか。

  • 警備員に押し戻される郭紹傑容疑者(保釣行動委員会のフェイスブック投稿動画から)
    警備員に押し戻される郭紹傑容疑者(保釣行動委員会のフェイスブック投稿動画から)

所属する香港の団体は、6年前に尖閣上陸して14人の逮捕者

   当初は、中国国籍の郭容疑者らが2018年12月12日朝、新聞紙か段ボールを燃やして、建造物侵入の現行犯で逮捕されたと日本の各メディアに報じられた。

   これに対し、香港の団体「保釣行動委員会」は同日、郭容疑者らが靖国神社で日本への抗議活動を行ったことをフェイスブック上などで明らかにした。日本が被害者側に謝罪していないとして、いわゆる「南京事件」から丸81年となる13日に合わせたという。同時に、郭容疑者らが撮影した動画2本も公開し、物議を醸している。

   「南京大虐殺を忘れるな 日本の責任を追及する」。動画を見ると、郭容疑者は、東條英機元首相の名前が書かれた位牌のようなものを燃やしている前で、こんな内容が書かれた横断幕を掲げ、中国語でわめき始める。

   しばらくすると、後方から警備員が来て、「ノー、ノー」「消して!ダメダメ」と手を振る。郭容疑者は、横断幕をたたんで立ち去ろうとしたが、警備員に押し戻され、ほかにも警備員3人が来て、「110番!」と叫ぶ。郭容疑者が逃げようとすると、警備員が地面に押さえつけた。

   団体メンバーの女、厳敏華容疑者(26)は、撮影を担当していたが、警備員には、香港のラジオ局のリポーターだと主張していた。

   保釣行動委員会は、2012年8月にメンバーらが沖縄県の尖閣諸島に上陸し、14人の逮捕者を出したことがある。

「ブラックリストに載ってなければ、入国止められない」

   そして、香港メディアが報じたところによると、郭紹傑容疑者はその後、靖国神社で今回と同様な抗議活動を行って逮捕されていたというのだ。

   南京事件から75年となる2012年12月13日、厳容疑者とは別のメンバーとともに、東條元首相の位牌に見立てたものと軍国主義の象徴とする旭日旗を燃やしていたという。

   当時は、台湾や韓国のメディアも郭容疑者らの逮捕を報じていたが、J-CASTニュースが調べたところでは、日本のメディアでの報道は見られなかった。

   郭容疑者が6年前に日本での同様な活動で逮捕されたとすると、なぜ今回、日本に再入国できてしまったのだろうか。

   法務省入国管理局の広報担当者は12月13日、6年前の逮捕者が再入国できるかどうかについて、「個別の事情によります」とJ-CASTニュースの取材に説明した。

   入管法第5条では、日本などで1年以上の懲役もしくは禁錮の刑に処せられたことのある者などは、上陸を拒否できるとしている。しかし、微罪などの場合は、名前や生年月日などの身元が登録されていれば、一般人と同様に入国できてしまうという。「ブラックリストに載っていなければ、原則として入国を止めることはできません」と担当者は話す。

   ブラックリスト掲載のケースのほか、観光だとウソをついているなどと疑われる場合には、別室に呼んで事情を聴くことがあり、入国させるべきでないという判断もありうるそうだ。

   今回がどうだったのかについては、「分かりません」と担当者は取材に答えた。結果として、郭容疑者らを入国させてしまったことについても、「法務省を代表する立場ではありませんので、コメントはできないです」と言うに留まった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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