2020年 9月 30日 (水)

稀勢の里が残した「負の記録」 和製横綱誕生に暗い影を落とすか

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   大相撲の横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=が2019年1月16日、引退を表明した。進退のかかった初場所は初日から3連敗を喫し、4日目の午前、引退が決まった。横綱在位12場所は昭和以降、10番目の短命となった。

   幕内初優勝を果たした2017年1月場所後、稀勢の里は日本出身力士として19年ぶりとなる横綱昇進を決めた。新横綱として臨んだ翌3月場所では13勝2敗の成績で連続優勝を果たしたが、以降はケガに泣き、横綱として満足な成績を上げることが出来ず、数々の横綱ワースト記録を更新した末の引退となった。

   2017年5月場所で途中休場し、その後、8場所連続で休場した。年6場所制となった1958年以降、貴乃花の7場所連続休場を抜いてワーストで、不戦敗を除く8連敗もワースト記録。横綱在位中の勝敗は4日目の錦木戦が不戦敗となるため36勝36敗で、勝率5割は過去最低となる。また、横綱在位中の8割を超す休場率も最低で、2017年11月場所に記録した1場所5個の金星配給もまた、ワーストタイの記録となる。

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あの横綱の苦い経験が...

   昨年の11月場所では、横綱として87年ぶりとなる初日からの4連敗を喫して途中休場。場所後に行われた横綱審議委員会において、進退に迫る初の「激励」が決議された。相撲ファンの期待を一身に背負った和製横綱が輝きを見せたのは、新横綱場所の1場所だけだった。

   稀勢の里が横綱に昇進するにあたり、横綱審議委員会は全会一致で稀勢の里を横綱に推挙した。稀勢の里の場合、2016年11月場所で優勝に準ずる12勝3敗をマークし、翌2017年1月場所において14勝1敗で優勝を飾っていることから内規上、問題はないが、一部メディアではこのプロセスの甘さを指摘する報道もみられた。

   過去には、幕内優勝のないまま横綱に昇進した第60代横綱双羽黒の苦い経験がある。双羽黒は1986年7月場所後に横綱に昇進。それまで幕内での優勝経験はなかったが、大関での直近2場所の成績(12勝3敗、14勝1敗)と将来性を見込まれ横綱昇進が決まった。

   横綱昇進後、双羽黒が幕内優勝をすることはなく、1987年12月に部屋でのトラブルから突然廃業。横綱在位わずか8場所で角界を去る結果となった。これを機に、横綱昇進の内規である「大関で2場所連続優勝」の原則がより厳格に適用されるようになった。

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