2020年 9月 30日 (水)

苦闘のメガバンク、対症療法では限界 トップから「厳しさ」強調する声相次いだ理由は

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   メガバンクが業績の落ち込みにあえいでいる。経営環境が厳しさを増し、本業で利益が上げられないなかで、問われているのはいかに事業構造を転換していくかだ。

   大手銀行5グループの2019年3月期連結決算は、本業のもうけを示す実質業務純益が合算で前期比13.2%減の1兆7916億円と4年連続減、最終(当期)利益も同24.0%減の2兆449億円で2年ぶりの減少になった。

  • 危機感は業界全体が共有する(イメージ)
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「利回りが反転するような妙手はない」

   いずれも三井住友トラストホールディングス(HD)が増益だっただけで、4グループが減益。業務純益では三井住友フィナンシャルグループ(FG)が三菱UFJ FGを抜いてトップに立った。

   収益の低迷の主因は、日銀のマイナス金利政策で利ざやが縮小していることだ。日銀は現行の金融緩和を「少なくとも2020年春ごろまで」続けるとしているが、景気状況などから来春に終わるとの見方は皆無で、まだまだ超低金利、ゼロ金利が続くのは確実。決算発表したトップからは「利回り(貸出と預金の金利差)が反転するような妙手はない」(三毛兼承・三菱UFJ FG社長)、「利ざやの回復は当面見込めないので、手数料ビジネスの強化などに引き続き取り組む」(大久保哲夫・三井住友トラストHD社長)と、厳しさを強調する声が続出した。

   内外の金融市場の混乱も苦戦に拍車をかけた。2018年末の株価急落などで株式や上場投資信託(ETF)の運用益が減少し、米国債などの運用が不振だったほか、個人投資家向けの投資信託の販売も低調だった。ちなみに、運用などを担う市場部門では、三菱UFJ FGが業務純益を883億円、みずほFGが1994億円、それぞれ押し下げ、プラスだった三井住友と明暗を分けた。

   厳しい経営環境が続く中で、各グループが合理化に努めたのも今回の決算の特徴だ。みずほFGは統廃合で閉鎖する店舗や次期システムの償却前倒しなどで約5000億円の損失を計上したほか、三菱UFJ FGは傘下の三菱UFJニコスが決済システムの開発を中断しあおりで約940億円、三井住友トラストもシステム関連などで190億円の損失を処理した。

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