2019年 12月 14日 (土)

森福、高梨のワンポイントリリーフ鮮やかだったのに... これが「見られなくなる」ルール改正、本当に必要?

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   巨人は2019年6月6日、楽天生命パークで楽天と対戦し、2-1で接戦をものにした。この日は巨人先発・桜井俊貴投手(25)と楽天先発・石橋良太投手(28)の投げ合いとなり、6回の岡本和真内野手(22)のソロ本塁打が決勝点となり巨人が勝利を収めた。巨人は交流戦開幕カードを勝ち越し、首位・広島とのゲーム差を3.5に縮めた。

   桜井、石橋の両先発がクオリティ・スタート(QS=先発投手が6回以上投げ、3自責点以内に抑える)を達成する投手戦。桜井は6回3分の2を投げて3安打1失点、石橋は2点を失ったものの7回を投げ切った。両投手の好投が光った試合だったが、もうひとつの見どころとなったのは両チームのワンポイントリリーフだろう。

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森福は4球、高梨はわずか1球で仕事終了

   まず8回の巨人の守備。この回、マウンドに上がったのは変則左腕・森福允彦投手(32)だ。左の島内宏明外野手(29)対策として、森福がワンポイントリリーフに起用された。森福はベンチの期待に見事に応えてわずか4球で島内を打ち取った。そして右の浅村栄斗内野手(28)を迎えたところでスコット・マシソン投手(35)にマウンドを譲った。

   その直後の9回、今度は楽天がワンポイントリリーフを使ってきた。この回の先頭は4番DH阿部慎之助(40)。楽天は阿部対策として2戦連続で阿部を抑え込んでいる左腕・高梨雄平投手(26)をマウンドに送り込んだ。ここで巨人ベンチが動いた。原辰徳監督(60)は阿部に代えてアレックス・ゲレーロ外野手(32)を起用。結果、高梨がわずか1球でゲレーロを打ち取り、4番手・青山浩二投手(35)に繋いだ。

   森福、高梨ともにワンポイントリリーフの職人技を見せ、大いにファンを喜ばせた。9回にはワンポイントリリーフを巡る巨人ベンチの駆け引きもあった。先発投手による投手戦も野球の醍醐味ならば、このようなワンポイントリリーフの「投げ合い」もまた、野球の醍醐味のひとつだろう。

   ところがこの日のようなワンポイントリリーフの起用は、あと数年後、日本球界では見られなくなる可能性がある。

   今年3月、MLBと選手会は2020年シーズンから新ルールを導入することで合意した。その新ルールのひとつが、ワンポイントリリーフを事実上、禁じるものだ。投手は最低3人の打者との対戦、もしくはイニング終了までの投球が義務付けられる。MLBの大きな課題となっている時間短縮が目的とされる。

MLBは2020年シーズンから、日本も追随?

   新ルールが導入されると、ワンポイントリリーフとして活躍してきた投手はどうなるのか。ワンポイントリリーフの特徴として、主に左打者に対して左投手が起用されることが多い。新ルールに従えば、ワンポイントリリーフを起用出来る場面は、ツーアウトの場面に限られてしまう。左投手がワンアウトから左打者を抑えたとしても、次の打者が右ならば意味をなさないだろう。ワンポイントリリーフの起用法は、かなり限られるものになる。

   ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)など野球の国際化に伴い、NPBはこれまでMLBが導入してきた新ルールに追随する傾向にある。コリジョンルール、リクエスト、申告敬遠など、MLBの導入後、NPBでも採用された。このような一連の流れをみると、ワンポイントリリーフに関してNPBも追随する可能性は決して低くはない。これまでの前例を照らし合わせると、MLBが導入してから1年、もしくは2年ほど経ってからNPBで採用されている。

   過去にも多くのワンポイントリリーフが、野球ファンを沸かせてきた。1対1の投手と打者の駆け引き、そしてベンチの采配。プロ野球の歴史に記録として残ることはないが、野球ファンの記憶にはしっかりと刻まれる。ワンポイントリリーフが野球の醍醐味であることは間違いない。NPBに新ルールが導入されれば、この日のような野球ならではの絶妙な「駆け引き」が見られなくなってしまう。野球ファンの楽しみは奪われてしまうだろうか。

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