2024年 4月 25日 (木)

楽天「キャリア参入」小さくスタートへ 出鼻をくじいた「基地局整備」の壁

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携帯業界を作った「カリスマ起業家」たち

   これまでに楽天が展開してきた携帯電話事業は、既に通信網を持つ大手携帯電話会社から通信回線を有償で借りるMVNO(仮想移動体通信事業者)だった。自前の通信網を持てば通信料金の設定がより自由になり、1億を超える会員を抱える楽天のさまざまなサービスと連携させれば、大手3社で寡占状態となっている国内携帯電話市場に風穴を開け、価格競争が活発になると見込まれていた。政府も後押ししており、そこには携帯電話料金の値下げに熱心な菅義偉官房長官の意向もあったとされる。

   携帯電話事業の本格参入に出だしでつまずいた三木谷氏だが、現在の携帯大手3社があるのは、国家独占だった電電公社→NTT、そこから誕生したNTTドコモに挑んだ2人の起業家がいたからに他ならない。KDDIのルーツである第二電電(DDI)は、民営化前の電電公社に対抗して設立された経緯があり、その創業者は京セラを創業した稲盛和夫氏だ。ソフトバンクグループを率いて、かつての日本テレコムを手中に収めたのは、孫正義氏だ。楽天を起業した三木谷氏が2人のカリスマ起業家を意識したかどうかは定かではないが、MVNO事業でも堅調な楽天がリスクを覚悟で自前の携帯通信網を持とうとする背景には、案外こんなこともあるのかもしれない。

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