2021年 9月 28日 (火)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 大統領弾劾で、福音派は背を向けたのか

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「私ほど福音派のために尽くした大統領はいない」

   別の福音派雑誌「クリスチャン・ポスト」は、「クリスチャニティ・トゥデイ」の論評を、「クリスチャンらしからぬ行為」と厳しく批判。「福音派はこれまでずっと、トランプ大統領を強く支援し続けてきた」とし、今後もそれは変わらないとのスタンスを取っている。

   同誌が「チーム・トランプ」への参加表明を社説で掲載することをめぐり、「そういう媒体にはいられない」と編集者が辞任する旨を、23日に本人がツイートしている。

   白人の福音派の多くは、トランプ氏の非道徳な行為を認めている。それでも、人工妊娠中絶や同性結婚などに対して保守的な価値観を守り、経済も好調なことから、「人は皆、不完全な存在である」と目をつぶっているようだ。

   「ポリティカリー・コレクトの行き過ぎに、トランプ氏がブレーキをかけてくれた」と感じる人も少なくない。ニューヨークなどの都会では、キリスト教以外の宗教に配慮し、年末年始には「ハッピー・ホリデイズ」と挨拶を交わす人も多くなったが、「クリスチャンなのに、「メリークリスマス」と言いにくいような風潮はおかしい」と憤慨するキリスト教徒は、福音派以外にも少なくない。

   福音派のなかにも、トランプ氏を批判する人もいれば、多くの正統派ユダヤ教徒たちのように、トランプ氏は神によってつかわされたと信じる人もいる。

   「クリスチャニティ・トゥデイ」の今回の"仕打ち"に、「私ほど福音派のために尽くした大統領はいない」とトランプ氏は苛立ちを隠さない。

   この論評が掲載された直後、共和党陣営は2020年1月3日に福音派の支持者集会を南部フロリダ州マイアミで開催すると発表した。ここに来て、福音派の支持を失うわけにはいかない。

   いよいよあと2日で、大統領選の2020年を迎えようとしている。   (随時掲載)

++ 岡田光世プロフィール
おかだ・みつよ 作家・エッセイスト
東京都出身。青山学院大卒、ニューヨーク大学大学院修士号取得。日本の大手新聞社のアメリカ現地紙記者を経て、日本と米国を行き来しながら、米国市民の日常と哀歓を描いている。米中西部で暮らした経験もある。文春文庫のエッセイ「ニューヨークの魔法」シリーズは2007年の第1弾から累計40万部。2019年5月9日刊行のシリーズ第9弾「ニューヨークの魔法は終わらない」で、シリーズが完結。著書はほかに「アメリカの家族」「ニューヨーク日本人教育事情」(ともに岩波新書)などがある。

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