2024年 4月 26日 (金)

新型コロナ、日本はもう「支援される側」? 中国から「(物資は)自分たちで持っておいて」

   感染経路が明らかではない新型コロナウイルスの事例が相次ぐ中で、中国側から日本側の状況を心配する声が目立ち始めた。

   中国外務省は、日本側に対して「支持と協力を積極的に提供したい」と表明したのに続いて、日本の支援物資が届いたという書き込みには「自分で持っておいてください」「そちらでも必要でしょう」といった反応が相次ぐほどだ。

  • 支援物資引き渡しを伝える日本大使館の書き込みには、「自分で持っておいてください。送らないで」といったコメントが相次いだ
    支援物資引き渡しを伝える日本大使館の書き込みには、「自分で持っておいてください。送らないで」といったコメントが相次いだ
  • 支援物資引き渡しを伝える日本大使館の書き込みには、「自分で持っておいてください。送らないで」といったコメントが相次いだ

中国外務省「力の及ぶ限りの支持と協力を積極的に提供したい」

   中国外務省は日本の支援に対する感謝を繰り返し表明してきた。そんな中で、耿爽・副報道局長は2020年2月17日にネット上で開いた記者会見で、感謝に加えて日本への支援も表明した。記者が

「日本の関連機関によると、日本はすでに新型コロナウイルス感染が国内で爆発する初期段階にある。現在、感染拡大を阻止することは比較的困難だ」

などとして中国政府の認識や今後の対応方針を聞いたのに対して、耿氏は

「日本政府と世界各界が中国のウイルス対応に真摯かつ好意的な支持と協力をし、中国側はそれを心に銘記し、またそれに対し、深く感謝を表す」

などと表明。その上で「支持と協力」に言及した。

「現在、中国国内の感染状況は依然として厳しいものだが、われわれは自国内におけるウイルスの戦いに努めると同時に、日本側とさらに情報と経験を共有し、日本側の需要に応じ、力の及ぶ限りの支持と協力を積極的に提供したい」

   耿氏は「実は、関連する具体的な作業がすでに双方の間で行われている」とも付け加えた。

「自分で持っておいてください。送らないで」に「いいね!」7800件

   日本側に「支持と協力の提供」が必要だと考えているのは中国政府だけではないようだ。在中国日本大使館は2月17日、日本人を帰国させるために武漢に派遣したチャーター便に支援物資を載せ、中国側に引き渡したことを微博(ウェイボー)に書き込んだ。この書き込みにはコメントが3000件以上寄せられ、「いいね!」を多く集めたのは

「自分で持っておいてください。送らないで」
「寄付しないで」
「そちらの方が心配になってきました。五輪はまだ開けますか?」
「日本もお大事に」
「日本も頑張って」
「そちらでも必要でしょう」

といった涙目の絵文字つきの書き込みだ。最も多いもので7800件、それ以外も数千件の「いいね!」がついている。

   中国共産党系の環球時報は、こういった状況について、

「多くのネットユーザーは、今でも心から感謝を表明している」

としながらも、

「日本人は、一部の中国人が以前と違った反応をするとは想像していなかったことだろう」

とも論評している。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中