2024年 4月 19日 (金)

電撃トレード背景にコロナ禍が... 巨人・楽天が「年俸2億円⇔1450万円」合意

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   プロ野球の巨人と楽天は2020年6月25日、巨人の池田駿投手(27)と楽天のゼラス・ウィーラー内野手(33)の交換トレードが合意したことを発表した。

   来日6年目を迎えるウィーラーは昨シーズンまでの5年間で106本塁打を記録したスラッガーで、池田は先発の経験を持つ中継ぎ左腕。右の長距離砲を求めた巨人に対して、先発、中継ぎの補強を目指す楽天の思惑が一致し、今回のトレードが成立した。

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石井GM「僕としても心苦しかった」

   開幕からわずか5試合での電撃トレード。2015年に来日して以来、楽天打線の主軸を担ってきたウィーラーと、16年のドラフト4位左腕・池田。過去5年間、日本球界で十分な実績を残すウィーラーに対して、池田はタレント揃いの巨人において1軍に定着しきれなかった。シーズン開幕直後の外国人助っ人と日本人選手の珍しい形でのトレードはいかにして成立したのだろうか。

   楽天は今シーズン、ステファン・ロメロ外野手(31)が新たに加入し、野手においてウィーラー、ロメロ、ジャバリ・ブラッシュ外野手(30)の3選手によるし烈な外国人枠争いが展開されていた。ウィーラーはこの争いに敗れ開幕1軍メンバーから漏れ、出場機会を失った。石井一久GM(47)は、実績のあるウィーラーを外さなくてはならない状況に「僕としても心苦しかった」と心境を語っており、新天地での出場機会を願った。

   一方の巨人は、野手の外国人選手はヘラルド・パーラ外野手(33)とイスラエル・モタ外野手(24)の2人だけで、モタは2軍での調整が続く。今シーズンは特別ルールが適用され、外国人枠が4人から5人に広がった。現状、巨人の1軍の外国人野手はパーラひとりで、この特別ルールを生かし切れていないが、ウィーラーが加入することによって最大限に特別ルールを生かすことが可能となる。

ウィーラー加入で得点力アップ期待されるも...

   ウィーラーの加入で打線に厚みが増し、得点力アップが期待される一方でウィーラーの守備に関する問題が浮上する。ウィーラーは楽天でファースト、外野を守った経験を持つが、サードが定位置だった。巨人では主砲・岡本和真内野手(23)がサードを守るため、ウィーラーはファーストか外野の可能性が高い。ファーストは現時点で中島宏之内野手(37)が好調を維持し、レギュラーの座をキープ。外野はセンターに丸佳浩(31)、ライトにパーラがおりレギュラー争いはし烈を極める。

   今回の電撃トレードが成立した背景にあるのが新型コロナウイルスの感染拡大だ。通常、シーズン中の補強は国内球団とのトレード、もしくは海外から外国人選手を獲得する。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、海外から選手を獲得することが困難な状況にある。米国ではウイルスの感染拡大が収束しておらず、MLBの開幕が大幅に遅れている。海外からの入国問題に加え、選手の調整の遅れなどを理由に獲得に動く球団は少ないだろう。

   このようなことから今後、選手の補強の手法としてトレードを選択する球団が増える可能性もある。今回のような年俸2億円のウィーラーと年俸1450万円(金額はいずれも推定)の池田のようなトレードがあるかは分からないが、新型コロナウイルスは少なからず球界の選手補強にも影響を及ぼしている。

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