2024年 4月 27日 (土)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
ジョン・レノンが「分断の今」を生きていたら

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『イマジン』とは結び付かない「アメリカ・ファースト!」

   歌の輪から少し離れたところに、30代の女性2人が立っていた。2人とも、親の影響でビートルズを聞くようになったという。彼女たちは、自分たちの親と同年代くらいで、レノンと同じ名前の男性ジョン(65)とそこに来ていた。

   男性は、ジョン・レノンが射殺された40年前のあの夜、カリフォルニア州のハリウッドで、フットボールの試合をテレビで観ていたという。

   突然、中継が遮られ、「ニューヨークから臨時ニュースが入りました」と告げられた。頭をハンマーで殴られたようなショックを受けた。

   「ジョンが今、生きていたら?」と私が問いかけると、「現政権に腹を立て、失望したに違いない。トランプのファンにはなっていないだろうね」と皮肉って笑いながら、ジョン・レノンが作った「イマジン(Imagine)」の歌詞の一部を次のように口ずさんだ(和訳は筆者)。

Imagine all the people
Living life in peace...
「想像してごらん
みんなが平和に暮らしているのを...」

I hope someday you'll join us
And the world will be as one
「君もいつの日か仲間になってほしい
そうすれば 世界はひとつになる」

   「この歌詞と、『USA! USA!』『アメリカ・ファースト!』と拳を振り上げて唱える姿は、結びつかないよ。ジョン・レノン自身、国外退去を命じられたことがあるし」とこの男性は言う。

   反戦運動などでFBIなどに目をつけられていたジョン・レノンは、マリファナの不法所持を理由に、米国出入国管理局から国外退去を命じられるなど、最終的に永住権を手に入れるまで、紆余曲折があった。

   ただ、分断された今の社会で、ジョン・レノンが果たせる役割について、この男性は前出のマイケルと同じことを言った。

   「ジョンは今も自分の思いを歌い続け、人々の心を1つにしてくれただろうと思う。そのためには、異なる意見にも耳を傾ける必要がある。僕たちも社会として、そうなるように努力しなきゃならないね」と話す。

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