アニメ映画「風の谷のナウシカ」で主人公ナウシカを演じたことなどで知られる声優の島本須美さんが2021年4月15日、同日から松屋銀座(東京都中央区)で開催される「アニメージュとジブリ展」のメディア向け先行内覧会に登壇した。島本さんは、アニメ映画「ルパン三世カリオストロの城」にクラリス役で出演して以来、スタジオジブリの映画監督として知られる宮崎駿さんの作品に多数出演している。登場時に「おじさま!」「おはようございます~!おじさま!」島本さんは満面の笑みを浮かべながら元気に登場。「おじさま!」とたった一言クラリスのセリフを披露しただけで、会場からは歓声が上がる。島本さんは「すっごいぶりっ子しちゃった」と照れながら振り返った。今回の島本さんの衣装は、紫のゆったりとしたチュニックに縦ストライプ柄のズボン。「(『風の谷のナウシカ』に登場する)王蟲の体液を浴びる前の衣装に似てません?」と呼び掛け、笑いを誘った。「王蟲の体液を浴びる前の衣装に似てません?」トーク後は、展覧会の見どころ紹介が行われた。今回の見どころの1つは初公開となる「風の谷のナウシカ」のセル画。島本さんはセル画が展示されている紺色のパネルにサインした。しかし、ここでハプニングが発生した。「薄くない・・・?大丈夫・・・?」銀色のペンで書き入れたサインが全く目立たなかったのである。そこでスタッフは、新たに白いペンを用意。島本さんは改めてサインを書き入れようとするのだが、どこに書くべきか悩んでしまった。「この場合さ、どこにやる?重ねるっていうのも変だよね。どこがいい?」スタッフや記者たちに尋ねる。「重ねていい人、はい!(挙手)」「重ねていい人、はい!(挙手)」挙手する記者たち記者たちが手を挙げるのを見て、島本さんはサインを重ねることを選んだ。薄い銀の文字の上に、白い文字がはっきりと浮かび上がる。島本さんは「影のあるサイン、珍しいです」と満足げに語った。島本須美さん「今続いていることのほぼ全てこの時代のアニメージュが変えた」さて、この展覧会はスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんの編集者としての側面に焦点を当てたものになっている。まだアニメという言葉さえ広がっていない時代から「機動戦士ガンダム」の大ヒットでアニメが大きく飛躍したブーム期、そして後のジブリにつながる高畑勲・宮崎両監督を見出し、彼らとの映画製作に傾倒していくまでの道のりをたどるものだという。展覧会の監修をつとめた「三鷹の森ジブリ美術館」のシニアアドバイザー・高橋望さんによると雑誌「アニメージュ」は、創刊当時はあまり知られていなかったアニメ業界の内部やクリエイターに焦点を当てることで、アニメの裏方仕事への注目を高めてきたという。例えば同誌は「アニメグランプリ」というイベントを開催し、読者アンケートによって選ばれた声優やアニメソングを表彰していた。「今に繋がるお仕事、声優さんのブームであるとか、声優さんが歌を歌うとか。あるいは雑誌に載っていた小説や漫画がアニメになるとか。要するに今続いていることのほぼ全てこの時代のアニメージュが変えたといって良いと思うんですよ」(高橋さん)「三鷹の森ジブリ美術館」のシニアアドバイザー・高橋望さん展示数は200点以上。映画「シン・ゴジラ」など多数の作品で造形監修を務めたことで知られる造形師・竹谷隆之さんが再現した「風使いの腐海装束」や、押井守監督作品「天使のたまご」の資料なども飾られている。ちなみに島本さんの最も印象に残った展示物は「自分関連のところ」とのことだ。200点以上の展示物さらに今回の展覧会に関連して、同じフロアにあるレストラン「MGカフェ」では、ジブリ作品とのコラボメニューも提供されている。アニメ映画「天空の城ラピュタ」の飛行石をモチーフにした「飛行石のブルーレモネード」や、ラピュタを再現したような「天空のカフェモカフロート」にはちょっとした仕掛けも用意されていた。アニメ映画「天空の城ラピュタ」の飛行石をモチーフにした「飛行石のブルーレモネード」アニメ映画「天空の城ラピュタ」のラピュタを再現したような「天空のカフェモカフロート」松屋銀座での展示は5月5日まで。入場はチケットの事前購入が必要で、全日日時指定制となっている。(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)(2021年4月15日17時30分追記)表記に誤りがあったため、見出しと本文の一部を修正しました。
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