2024年 4月 27日 (土)

処分やむなしの介護用ベッド・車いすを救った「SNSの力」 高校の告知拡散→全物品の譲渡先決まる

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拡散以前は3件しかなかった引き取り先

   新座高校は16日、フェイスブック上で福祉物品の引き取り先を探していると告知した。18日までに引き取りを申し出た人は3人しかいなかった。

   事態が一変したのは19日。ツイッター上で、同校が福祉物品の引き取り先を探していると紹介する投稿が相次いだ。もっとも拡散された投稿は9000リツイートを超えた。

   同行の担当者によれば、フェイスブックの告知が拡散され、さらにその投稿をスクリーンショットしたものがLINEやツイッターなど様々なSNSに転載され広がっているという。

   その影響か、引き取り希望者からの連絡が殺到し、すべての物品の行き先が確定した。担当者は、突然多くの問い合わせが寄せられたことに驚きを隠せずにいる。

「本校でもこんなに問い合わせがあるとは思っていませんでした。そもそも社教やリサイクルショップなど学校で知りうる限りの譲渡先や引き受けを探した結果、1つもなかったものですから。ごみにして捨てるのも忍びなく、どこか1か所でも有効活用してくださるところがあればありがたいと思い、気軽な気分で告知していました」

   一方で大きな注目を集めたことによって、SNS上では「税金で買ったものを譲渡していいのか」といった批判的な声もあがっていた。しかし高校の担当者は、譲渡する物品は税金で購入したものではないと説明した。

「本校では県有の公費で購入したものと保護者の寄付金で購入したものがございます。
今回出しているものは、10数年前に保護者の方々の寄付金で購入したものであって、税金で購入しているものではございません。処分することについては後援会の会長にも了承をいただいたところでございます」

   埼玉県立新座高校で不要となった介護用ベッド6台、車いす26台、白杖40本は、無事に新たな人のもとで活用される見込みだ。

(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)

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