2024年 4月 26日 (金)

写真とまるで違う「具なしラーメン」騒動、カラオケの鉄人が調査報告 明かされた問題の数々

   「カラオケの鉄人」(以下、カラ鉄)を運営する鉄人化計画(東京都目黒区)は2021年11月17日、コラボ企画でレシピと異なる「具なしラーメン」を提供していた問題について、社内調査の結果を発表した。

   今回の事態を受けて、これまで行ってきた商材欠品時の代替品提供は「今後全面禁止」にするという。

  • カラオケの鉄人 池袋東口店(C)Google
    カラオケの鉄人 池袋東口店(C)Google
  • 企画公式サイト「TVアニメ『Dr.STONE』×カラオケの鉄人」より
    企画公式サイト「TVアニメ『Dr.STONE』×カラオケの鉄人」より
  • カラオケの鉄人 池袋東口店(C)Google
  • 企画公式サイト「TVアニメ『Dr.STONE』×カラオケの鉄人」より

「レシピと異なる商品を提供していた」

   カラ鉄が提供したアニメとのコラボメニューをめぐっては7日、池袋東口店を利用したあるツイッターユーザーが被害を報告したことでネット上で物議を呼んでいた。

   投稿者が注文したのはノベルティ付きの「Dr.STONE・千空の海苔付き醤油ラーメン」(税込1100円)だ。イメージ写真ではチャーシュー、海苔、ネギ、ほうれん草、メンマなどの具材が確認できる。

   実際に提供されたのは、汁を吸ったような麺だけがどんぶりに盛られた「具なしラーメン」だった。

   店員から事前説明はなく、投稿者が指摘すると「ラーメン売り切れたからコンビニで買ってきたの出してます」(原文ママ)と伝えられたという。投稿者は「これで千円って何なん?」などと不快感をにじませていた。

   カラ鉄を運営する鉄人化計画は8日、対応の不備をツイッターで謝罪していた。

   17日には公式サイトで、社内調査の結果を次のように報告した。

「コラボ商材の欠品により、お客様、及び版権元様の事前のご了承なくレシピと異なる商品を提供していた事実を確認いたしました。また、過去においても上長(店長※以下上長)の判断により、お客様にその旨をご理解いただいたのちに代替品を提供することがあった事実も確認いたしました」

全店舗で統一「商材欠品時には品切れ対応」

   報告によると、代替品の提供は「商材欠品時の柔軟な対応の一環」として行われてきたという。

   しかし今回は、調理や配膳担当など複数のアルバイト間で適切な伝達がされないまま利用者に代替品を提供。各々が一連の対応に問題意識を抱かず上長へ報告しなかったことなどから大きな問題となった。今回の件を受けて代替品の提供は「今後全面禁止」とし、

「商材欠品時には品切れ対応とすることを全店舗で統一いたします」

という。今後は当該店舗の出勤シフト体制の検証と見直しや、商品レシピおよび商材取り扱いルールの精微化を行うと説明。再発防止に向けた従業員教育を実施するとも伝えた。

   同社は、イレギュラー時に上長への報告・連絡・相談を徹底するルールを含め、店舗従業員向けの教育マニュアルと動画を作成するという。

   このように報告したうえで改めて以下のように謝罪した。

「改めまして、楽しみにご来店されたお客様、コラボコンテンツファンの皆様、そして関係各社様に多大なるご迷惑をおかけしましたこと、謹んでお詫び申し上げます。この度の事態を厳粛に受け止め、再発防止と一層の品質管理体制の強化に努めてまいります」

計3品の代替品が提供されていた

   文書で説明された具体的な経緯は次のとおり。

①当時、当該店舗が繁忙状況の中、該当商品の品切れが発生。
店舗のアルバイト従業員がインスタントラーメンを購入し、調理担当のアルバイト従業員へ受け渡しを行った。
※これまで一部商材の欠品が発生した際、従業員が事前に上長の判断を仰ぎ、お客様にご了承を得た上で、代替品を提供するケースがあったが、当該事案においては対応を急ぐあまりお客様から了承を得ることなく、また上長への判断を仰がずに代替品を購入した。

②インスタントラーメンを受け取り、調理を行うはずのアルバイト従業員が、お客様のお呼び出しにて一時的に厨房を離れる事となる。その際、厨房では多数のオーダーが発生していたため、上記アルバイト従業員は、その場にいた配膳担当のアルバイト従業員へラーメンの調理を依頼。 依頼を受けた配膳担当のアルバイト従業員は、インスタントラーメンの調理を行い、具のない状態で提供することについて、他従業員がお客様に事前に確認しご了承いただいているものと疑わず(勘違いし)、そのまま提供してしまった。

③その後、別のアルバイト従業員がお客様より提供された商品が正規であるかの質問を受けたが、提供物が不適切であると認識したものの、その経緯や事情等が分からなかった為、提供の撤回や謝罪などの対応に至らず、インスタントラーメンであることを説明したのみで対応を終わらせてしまった。
その為、各アルバイト従業員が上記一連の対応を問題として認識できず、この事態に関して上長へ報告を行わなかった。(原文ママ)

   なお同社は店舗への問い合わせメールや当事者のツイートにより事態を認識したという。店舗に状況確認を行った時点では既に販売中止の措置が取られていたが、2組の利用者に対して計3品の代替品が提供されていた。

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