2024年 5月 4日 (土)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
マスコミの岸田首相オンライン取材、コントを見ているようで笑いが止まらなかった

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

官僚時代の苦い経験

   筆者は、記者クラブについて、官僚時代の苦い経験がある。まだ、霞ヶ関官庁がホームページも持っていなかった1990年代中頃だ。当時の大蔵省で、筆者は特殊法人の情報公開を担当していた。インターネットもあまり知られていなかったが、筆者は自前で役所のホームページを立ち上げていた。それが珍しかったので、テレビ取材もあり、筆者の右手でクリックする場面がとられた。

   特殊法人以外の新聞発表資料も公開したが、大蔵省記者クラブから猛烈な抗議を受けた。その当時、新聞公表資料は事前にマスコミに配布し、それをマスコミが記事にしていたが、マスコミ配布と同時にネットで公開したからだ。筆者は抗議を受け入れ、その後、ネットで新聞発表するようになったのは、かなり後だ。

   既得権者にとって技術はいつも脅威なので、今回のマスコミ「コント」も笑えないところもある。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。


1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中