2024年 4月 26日 (金)

佐々木希を佐々木朗希に「空目した」SNSで報告続々 一体なぜ?心理学の専門家が分析する「2つの要因」

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「『朗希佐々木』と『希佐々木』なら間違える人は減るはず」

   「佐々木朗希」と「佐々木希」といった似た文字配列では、なぜ空目が起きるのか。尚絅学院大学で心理学を研究する行場次朗特任教授はJ-CASTニュースの取材に対し、「2つの要因が関連すると思います」として、1つ目に「認知におけるトップダウン処理」という現象を挙げる。

「トップダウン処理とは、概念先行型処理(平たく言えば「思い込み」処理)のことで、迅速性や省力性が求められたりするときに、よく人間が行う処理です(その反対はボトムアップ処理ですが、これはデータ先行型処理で、精度は高いのですが、時間がかかります)」
「『佐々木』という文字列を目にしたときに、野球が好きな方は朗希さんがすぐに思い浮かび、『希』という文字も目に留まるので、仮説的概念(野球選手の佐々木朗希)が確定されます。同じように、女優好きの方は『佐々木』という文字列を目にしたときに希さんが思い浮かび、実際に『希』もあるので、仮説的概念(女優の佐々木希)が確定されます。トップダウン処理には認知を行う個々人のバイアスがよくあらわれ、怖がりの人は心霊写真などにも敏感に反応します」

   行場氏は2つ目の理由として、「Reading Habit」という現象を挙げた。

「これは文字を読むときの眼の動き方の傾向や癖のことを示します。日本語では伝統的には上から下だったのですが、今ではほとんど左から右に眼が動いて読字します(アラビア語では右から左ですが)。そうすると、どうしても『佐々木』という文字列が最初に目に入り、1つ目のようなバイアス処理がなされる可能性が高くなります。例えば、『朗希佐々木』と『希佐々木』では最初の漢字が違うので、佐々木朗希さんと佐々木希さんを間違うことは少なくなるでしょう」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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