2024年 4月 19日 (金)

コオロギ粉末「一切使用していない」 「昆虫食MAP」記載の酒田米菓が憶測否定「想定外の事態」

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   薄焼きせんべい「オランダせんべい」などで知られる酒田米菓(山形県酒田市)が2023年3月1日、同社製品の原料にコオロギを使用しているとする憶測を否定した。ツイッターで「昆虫食」を推進する企業の1つだとして同社の名前があがり、拡散されていた。

  • 酒田米菓の公式サイトより
    酒田米菓の公式サイトより
  • 酒田米菓の発表文書
    酒田米菓の発表文書
  • 酒田米菓の発表文書
    酒田米菓の発表文書
  • 酒田米菓の公式サイトより
  • 酒田米菓の発表文書
  • 酒田米菓の発表文書

「コオロギパウダー等の原料は"すべての商品を対象に"一切使用しておりません」

   昭和26年(1951年)創業の酒田米菓は、庄内地方の米を使って作る薄さ3ミリの「オランダせんべい」などご当地せんべいが人気のメーカー。ツイッターで2月に拡散された「昆虫食を推している日本企業&研究機関MAP」の中に同社の名前があり、「酒田米菓までコオロギかよ...」「ぎょえー田舎の酒田米菓まで」などと反発するような声があがっていた。

   こうした事態を受け、酒田米菓は公式ツイッターとサイトに、「弊社の現状の昆虫食について」と題した佐藤栄司社長名義の文書を公開した。昆虫食に関連する問い合わせが増加しているといい、「具体的には『昆虫食を推している日本企業&研究機関MAP』の中に弊社の社名があったことをきっかけにお客様に不安や疑問を与えている現状でございます」と説明。「現状お客様の不安が募る一方であり、更には事実とは異なった情報が拡散されてしまうという状態が予測されましたので、一刻も早く誠実にお客様へ事実をお伝えしなければいけないと思い」発表に至ったとした。

   問い合わせがあった内容のうち5つをQ&A方式で回答している。「せんべいに『コオロギ』は入っていますか?」とする質問には、「皆様へはご心配をおかけして申し訳ありません。弊社の自社商品にはコオロギパウダー等の原料は"すべての商品を対象"に一切使用しておりません」と否定。「原材料として使用しているものに関しては、『必ず原材料の表示の中に記載する』ということが食品表示法に基づき表示させなければいけない義務がございます。また現状商品化の予定はございません」と続けた。

   「なぜ昆虫食MAPに掲載されているのですか?」との問いには、「事実として約2年前に試作品として一度、開発依頼はありましたが、それ以降開発しておりません。(テーブルテストであり、本製品の製造ラインは使用しておりません。)」と説明。「おそらく記載された理由は正式な商品として、以前シルクフードという名前で"コオロギ"ではなく"蚕"を使用したせんべいを製造委託で協力をしておりました。故にMAP に記載されている可能性があります」と推測した。

「弊社としましては想定外の事態でありました」

   「新庄の工場でコオロギを作っていると聞きましたが?」とする質問には、「新庄の工場というのは弊社の工場ではなく、試作のご依頼があった別の企業様であり弊社の工場とは関係はございません」とした。

   外部サイトによる佐藤社長へのインタビュー記事で、コオロギを練りこんだせんべいの商品を開発しているという記述があったことについて「実際に今も開発を続けられているのですか?」という質問もあった。これには「外部サイトへの掲載日が2021/10/15でありまして」として、前出の開発依頼を引き合いに「同時期での依頼に対しての試作品に関してのインタビューとなっております」と説明。「現在は依頼、 開発等は行っておりません」という。

   補助金や助成金などを受けているかという質問には「昆虫食を使用した補助金や助成金は一切受けておりません」と否定した。

   この書面での回答以外にも質問があれば、同社公式サイトからメールで問い合わせを受け付けるという。

   酒田米菓はこうした事態について「日ごろからお客様のたくさんの応援の声をいただいている中、今回の件でお客様へご心配をおかけすることになり、弊社としましては想定外の事態でありました」としつつ、「記載されてしまった以上、親切・誠実・丁寧にすべきと弊社の大切なお客様へご説明をさせていただいた次第です。お客様の弊社へ対する思いに反し、この度は多大なるご心配をおかけいたしました」としている。

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