「プロテクト関係なく密約」「人的補償いらない」 和田毅巡る報道騒動、高木豊氏が制度を問題視

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   プロ野球横浜、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(65)が2024年1月17日にユーチューブを更新し、山川穂高内野手(32)がフリーエージェント(FA)で西武からソフトバンクに移籍したことに端を発する一連の人的補償騒動に関して「ルール改正を一刻も早くした方がいい」と訴えた。

   山川の人的補償を巡っては、日刊スポーツ電子版が1月11日午前、西武が和田毅投手(42)を獲得する方針を固めたと報じたが、同日午後に西武が公式サイトで甲斐野央投手(27)を人的補償で獲得したことを発表。その後、日刊スポーツ電子版は「(西武は)方針通りにソフトバンク側に和田で打診したが、反響の大きさなどを鑑み、両球団が話し合って急きょ方針を転換した」と報じた。

  • 和田選手(写真:アフロ)
    和田選手(写真:アフロ)
  • 和田選手(写真:アフロ)

「プロテクトが何のためにあるか」

   日刊スポーツの一連の報道は球界に大きな衝撃を与えたが、1月18日時点でソフトバンク、西武ともに報道の真偽に関するコメントを出していない。

   高木氏は「和田が引退するとか、だから甲斐野がプロテクトされていたけれども(ソフトバンクが西武に)差し出したとか、色々な情報があるにしても球団が何が正しいのかを発表していないから分からない」と前置きした上で、「1番の被害者は選手」とした。

   そして「(情報が)漏れてはいけないし、プロテクトが何のためにあるかということになる。これは難しい問題だけど、ルールとか人的補償は人の売買ではないし、そこら辺の制度がクリアにならないと今後も起きてくる可能性が強い。密約でやるような形になるし、プロテクトとか関係なく密約だよね。話し合い、会議によって選手が移動してしまう」と指摘した。

「ドラフトが1番いいと思う」

   山川の人的補償を巡りソフトバンクは昨年末に西武にプロテクトリストを提出。プロテクトの対象となるのは、23年秋のドラフト指名選手と外国人選手を除く支配下28人で、西武はリストから漏れた支配下選手を獲得することが可能だった。プロテクトリストは公表されないため和田がリストから漏れていたかは不明だ。

   高木氏は「28人のプロテクトはなかなか難しい」とし、「この制度自体が良くない。常々言っているが、Aランクの選手だったらドラフト1位の権利を譲るとか、Bランクだったらドラフト2位の権利を譲るとか、そういう風にしていかないと。なんで人的補償になったかというと戦力の均等化を図るということ。そうなるとドラフトが1番いいと思う」と人的補償の代替案を提言した。

   さらに「甲斐野は素晴らしいコメントを出したけど心情は穏やかじゃないと思う。ドラフト1位で入って、それなりに活躍もして。西武にとっては良いよな。抑え候補になっているし。この制度自体がよくないし、波紋を呼ぶようなことになるなら早くコミッショナーは動いた方がいい」と訴え、「難しい問題だけれども人的補償はいらないんじゃないのかなという感じはする。ルール改正を一刻も早くした方がいい」とした。

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