2024年 4月 30日 (火)

「フォー!」といった奇声も... 約80人が大音量で梅田の商店街を疾走、スポンサーのミズノが謝罪

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   大阪・梅田の商店街で、約80人のランナー集団が大音量の音楽を鳴らしながら駆け抜け、危険な迷惑行為ではないかと商店街の関係者からX上で批判が出ている。

   この行為は、世界的なランニングコミュニティの活動イベントとして行われた。イベントをサポートしたスポーツメーカー大手のミズノ(大阪市)は、不快な思いをさせたなどとして、公式Xで謝罪した。

  • ミズノが公式Xで謝罪
    ミズノが公式Xで謝罪
  • こぶしを突き上げるランナーも(たかロビン@takaibukiyaさん投稿の動画から)
    こぶしを突き上げるランナーも(たかロビン@takaibukiyaさん投稿の動画から)
  • Midnight Runners Tokyoも謝罪(公式インスタグラムから)
    Midnight Runners Tokyoも謝罪(公式インスタグラムから)
  • あわやぶつかりそうに(たかロビン@takaibukiyaさん投稿の防犯カメラ映像から)
    あわやぶつかりそうに(たかロビン@takaibukiyaさん投稿の防犯カメラ映像から)
  • Midnight Runnersの公式サイト
    Midnight Runnersの公式サイト
  • ミズノが公式Xで謝罪
  • こぶしを突き上げるランナーも(たかロビン@takaibukiyaさん投稿の動画から)
  • Midnight Runners Tokyoも謝罪(公式インスタグラムから)
  • あわやぶつかりそうに(たかロビン@takaibukiyaさん投稿の防犯カメラ映像から)
  • Midnight Runnersの公式サイト

「少人数なら止めていましたが、多過ぎて恐怖を感じるほどでした」

   背中に「OSAKA」などとロゴが入った黒っぽいTシャツなどを着た若い男女らが、大音量の音楽が鳴る中で、商店街のアーケード内を駆け抜けていく。

   通行人が避けるように端に寄り、呆然とした表情でランナーらを見ている。

   ランナーらは、「フォー!」などと奇声を発し、両手を広げたり、左手のこぶしを突き上げたりもする。スマホのカメラで自撮りするランナーが何人もいた。集団名の「Midnight Runners」と書かれた横断幕を後ろに掲げて走る姿も見られた。

   20秒ほどの動画は、大阪・梅田の「ひがし中通り商店街」理事の小牟礼隆之さんが2024年2月22日、自らのXアカウント(@takaibukiya)で投稿した。

   小牟礼さんは、22日の20時20分ごろに商店街で集団を見たといい、3連休前日の夜で、通行人がたくさんいる中で、危険な行為ではないかと訴えた。イベントについて、商店街の許可を得ていなかったとも指摘した。

   防犯カメラの映像もいくつか投稿しており、それらを見ると、あわやぶつかりそうになり、通行人が集団を避けていくシーンも映っていた。一方で、集団に興味を示し、ランナーらとハイタッチする通行人の姿もあった。

   小牟礼さんは27日、J-CASTニュースの取材に応じ、当時の状況をこう話した。

「大きな音が聞こえましたので、店から飛び出したところ、すごく多い人数で走ってきました。少人数なら止めていましたが、多過ぎて恐怖を感じるほどでした。証拠を残そうと、スマホのカメラで動画を撮りました」

ロンドンで活動が始まったグローバルランニングコミュニティ

   今回の問題に対処するため、ひがし中通り商店街として、2月29日にミズノ側と初めての話し合いをすることを明らかにした。

「Midnight Runners側とは、まだ接触はありませんが、当日にミズノ側に参加すると聞いています。昨夜に商店街と大阪府警の曽根崎署との合同イベントがあって、その場で警察にも今回のことを伝えました」

   一方、曽根崎署は27日、取材に対し、報道を通じて承知しているとしたうえで、「実際の中身については調査中ですので、お答えできることがありません」と答えた。商店街での道路使用許可については、個別、具体的に考えていくため、一概に言えることはないとした。

   Midnight Runnersとは、公式サイトなどによると、15年にロンドンで活動が始まり、世界17都市に広がったランニングコミュニティだという。日本で活動するMidnight Runners Tokyoのインスタグラムなどでは、22日に大阪で各国のランナーが参加してイベントを行うとし、25日の大阪マラソンでは、応援ゾーンを設置するとして、参加を呼びかけていた。

   このコミュニティについては、ミズノは23年2月20日、スポンサーとして契約を結んだと発表していた。契約期間は、同月から26年1月までの3年間となっている。

   ミズノの広報担当者は24年2月27日、取材に対し、当日の状況などを答えた。

   それによると、22日は、20時から1時間半、ランナー約80人が梅田から中之島を通るルート約6.8キロを走った。Midnight Runners Tokyoのクルーキャプテンという責任者がいてボランティアでイベントを運営しており、海外からも参加者を集めていたという。

   ひがし中通り商店街を走ったことについては、次のように説明した。

「雨のため体調を考慮するなどして、予定にないアーケード内を走った」

「商店街は、当初は走る予定ではありませんでした。雨が降っていましたので、参加者の体調を考慮して、屋根のあるアーケード内を走りました。また、狭い場所に赤信号で大勢が留まるのを回避しようとしたこともあります。しかし、商店街を走るなら、許可を取るべきでした。回り道をしようと通るべきではなく、結果的にご迷惑をおかけして、申し訳なく思っています。ケガなどは聞いていませんが、商店街にはお詫びをする予定にしています」

   また、今回のランナーらは、天神橋筋商店街のアーケード内も走ったとした。

「ここは当初から走ることを予定しており、安全だと判断して走ったと聞いています。ただ、許可を取っておらず、認識不足だったと考えており、商店街に連絡してお詫びしたいと思っています」

   Midnight Runners Tokyoは、東京都内を中心に23年3月から活動を続けているが、苦情があったとは聞いていないという。今回は、大阪マラソンなど関西でイベントが多くなっているランニングの気運を盛り上げようと企画されたとした。今後も契約を続けるかなどの点については、Midnight Runners側と再発防止策も含めて話し合っているとしている。

   ミズノは2月25日、公式Xなどを更新し、「商店街を走る行為などにより、商店街やそこにおられた皆さまにご迷惑や不快な思いをさせてしまったことを重く受け止めております。皆さまにはご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今後、このような問題が再発しないよう努めてまいります」と謝罪した。

   また、Midnight Runners Tokyoも同日、インスタグラムなどを更新し、「商店街を走行してしまい、関係者の皆様、通行人の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び致します。この事態を厳粛に受け止め、今後このようなことが無いよう事前のコース確認等を徹底してまいります」と説明した。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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