冬のボーナス、2人に1人「少なすぎる」と転職 理想の額と現実の差37万円!どうする企業?/マイナビ・朝比奈あかりさん

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生活に最低限必要な水準を満たしていないボーナスが多い

   J‐CASTニュースBiz編集部は、リポートをまとめたマイナビのキャリアリサーチラボ研究員の朝比奈あかりさんに話を聞いた。

――転職活動者の冬のボーナス予想と理想の額との間に約37万円もあれば、転職したくなる気持ちもわかりますが、この37万円というギャップはどこから計算されているのでしょうか。

朝比奈あかりさん 約37万円のギャップが生じる背景には、物価高や仕事の評価に対する不満が大きく影響していると考えられます。

近年の物価高騰の影響により、収入に対する意識を高まっています。実際に「冬の賞与額に物価高が考慮されると思うか」と聞くと、6割以上が「そう思わない」と回答しています。

あわせて、仕事が正当に評価されていないと感じることも大きな不満であると考えられます。調査では、過半数が「賞与額と評価に納得していない」と回答しています。

――その「賞与額」ですが、「賞与の納得感」との相関関係が0.175と、ほぼ無関係という調査結果がとても興味深かったです。しかし、これは【図1】の「賞与が少ない」ことが理由で転職した人が半数いるとか、理想額とのギャップが37万円あるとかいう話と矛盾するのではないでしょうか。

朝比奈あかりさん 「賞与の納得感」と「賞与額」の相関関係が0.175と低いことは、賞与額そのものが納得感に大きな影響を与えていないことを示しています。これは、賞与額が高いからといって必ずしも納得感が高まるわけではないということです。

しかし、注意する必要があるのは、現状の賞与額が生活に最低限必要な水準を満たしていない人がいるという点です。転職活動者のボーナスに対する理想と現実のギャップを広げているのは、「物価高」や「仕事の評価」に対する不満が影響しているのではないか、と述べさせていただきました。

現状としては、今年予想している冬の賞与額の平均額は、最低限必要な賞与額の平均に至っていません。まずは、この生活に関わる不満を解消するために、物価高騰に見合う、最低限必要な賞与額の水準が満たされるべきであると考えております。
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