選挙で候補者名に印つけるだけの「記号式投票」 開票・集計作業も簡素化するが日本いまだ行わず

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電子投票、ネット投票へ模索が続くが

   その後、「自書式」は相変わらず続いているが、地方選挙では、記号式を飛び越えて「電子投票」、さらに「インターネット投票」への試みが進んでいる。

   「電子投票」は、2002年に岡山県新見市で初めて実施され、その後10団体25回行われた。しかし、03年に岐阜県可児市の市議選で電子機器のトラブルが原因で選挙無効となったことで、16年以降は実施団体がなくなった。ただ、24年末になって大阪府四条畷市で8年ぶりに復活、開票作業の時間や人員を大幅に縮小した。

   電子化の先にあるゴールは、自宅や職場、海外など、どこからでも投票できる「ネット投票」だ。高齢者や障がい者、過疎地域での投票可能性を大幅に拡大したうえ、若者の投票率をアップすることも期待されている。ただ、セキュリティー面で、「不正投票・集計防止」「投票内容の秘密保持」など、ハードルは少なくない。

(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)

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