5月は自動車税の季節である。
大型連休で散財し、「お金がない!」とあわてる人もいるはずだが、いざとなればスマホ決済で自動車税を支払うことも可能だ。PayPayカード所持者であれば、PayPayを介したクレカ支払いもできる。今は現金がなくとも、自動車税を納税できる時代だ。
しかし、自動車税のキャッシュレス支払いには1つ問題点も。それは「納税証明書が発行されない」という点だ。キャッシュレスの場合、手元に残るのは納付書のみである。
これは車検や車の売却などの際、むしろ障害になってしまうおそれがある。
海外にいても問題なく納付できるが...
自動車税や軽自動車税の納付書は、車両の所有者の自宅に郵送される。
その納付書に記載されているバーコードを、スマホのカメラで読み取る形で支払うことができる。これはeLTAX(地方税ポータルシステム)を使った仕組みで、PayPay、楽天ペイ、au PAY、d払いなどのスマホ決済アプリと紐付けにすればいい。
eLTAXを利用した納税は、日本国内だけでなく世界のどこにいても対応することができる。筆者はインドネシアで納付したことがある。まったく問題なく納税を済ませることができた。
しかし、この方法では納税証明書というものがいっさい出ない。
もっとも、納税証明書がなければ車検に臨むことができない......というのは数年前までの話。
今では「JNKS」という自動車税納付確認システムが確立し、これが車検手続きのデジタル化に寄与している。具体的には、車検場窓口の職員がJNKSを通じて納付証明をオンラインで確認できるのだ。
ただし、スマホ決済を利用した納税からJNKSにその事実が記録として反映されるまでにはタイムラグがある。納税から3週間以内の車検であれば、居住の市区町村の窓口で紙の納税証明書を発行してもらうのがベター。なお、納税証明書の発行は有料である。