米国のトランプ大統領は「(関税交渉で)日本はとても強硬だ。あまりにも甘やかされてきており、合意に達することは非常に困難だ」と言い出し、交渉打ち切りもにおわせているが、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)のレギュラーコメンテーター・玉川徹氏は2025年7月2日放送で「言わせとけ!」とあきれ、持論を展開した。米国がインフレになることを国民に見せた方がいいトランプ大統領は決裂なら自動車に30~35%の関税をかけるとしているが、キャスターの羽鳥慎一さんは「どういう意図で、どこまで本気なのか、ちょっとまだわかんないんですけど......」と、玉川氏に話を振った。玉川氏は「もう、(トランプは)やったらいいんじゃないかと思います、僕は。で、結局、世界各国に対して関税をかけると、アメリカの中の物価が上がって、インフレになるという状況を、アメリカ国民に見せた方がいいんじゃないかと」という。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、トランプ氏からの利下げ圧力をかたくなに拒んでいるのも、関税引き上げで米国内の物価が高騰し、そんなときに利下げをすればたいへんなインフレになると見ているからだ。米国民がダメと騒げば、やめる玉川氏は「そんなに長い時間かからないで、(関税外交を)やめる形になるんじゃないかと思いますよ。だって、国内のインフレで、ダメだ、ダメだと国民が言い出したら、引っ込めざるを得なくなるわけですから」と見ていて、「だからここは、交渉はいいと思うんだけど、変な妥協だけは、日本側はしない方がいいんじゃないかと思う」と言い切った。トランプ大統領が交渉打ち切りを示唆するようなことを言い出したのは、7月20日に参院議員選挙を控えている石破内閣の足元を見ているからだ。このタイミングで揺さぶりをかければ、日本は折れると見ているわけで、玉川さんは「オタオタしないほうがいいんじゃないか」とくぎを刺した。その通りだろう。(シニアエディター 関口一喜)
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