親や少女は理解しているのか?
現代における未成年ビジネスはギリギリの部分を攻めるため、限りなく「クロ」寄りのグレーであると筆者は考える。
群がった男性の数が収入へ直結することを知り、金に目がくらんだ親が子どもを売り物にする事例も少なくない。素肌の露出が多く、カメラマンとの距離が極めて近い撮影会に参加させたり、成人した男性客をターゲットとしたキッズアイドルデビューなどがそれだ。
よく「嫌だったら親に反抗でもして、やめればいいじゃないか」なんて子どもに対する指摘がとんでくるものの、少女は現実をほとんど理解していないことがある。JKビジネスに手を染める学生だって、究極のところまで進んでから己の過ちにようやく気づくことすらあるのだから。幼ければ幼いほど危機管理能力が低いと考えれば、反抗してやめればいいなど的外れな指摘を目にするたびに筆者は憤りを覚える。
自ら好んで、男性客の前で水着姿になる子供などいやしない。悪質な大人たちの「操り人形」と化した少女たちは、現実を理解した頃にひどく苦しむ。親の「無意識な虐待」により心が荒み、最悪の場合は身内に未来を奪われてしまう。こうなれば、1人の人間の人生が丸ごと潰れるのだ。
未成年ビジネスの闇は深く、肉親など近しい人物でさえ加害者となり得る。少女たちを魔の手から守るためには、まず周りの大人がハッキリとした意識を持たねばならない。また、若さがお金に変わる恐ろしい現実を子どもたちに伝え、親が加担するなど言語道断なのである。
うら若き乙女を利用する行為は、立派な搾取行為でしかない。大人が10代の未成年に対し、欲求ぶつけるのはおかしいことを強く主張し、「(未成年ビジネスが)あって当たり前のもの」という認識は取り払うべきだ。
【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。