広島が負のスパイラルから抜け出せない。2025年7月29日の阪神戦(甲子園)で0-1と零封負けを喫し、6連敗。今季ワーストで4年ぶりの借金10となり、最下位のヤクルトが4.5ゲーム差に迫ってきた。昨年も9月に大失速、悪夢が苦手としている左腕・大竹耕太郎をこの日も攻略できなかった。5回まで1安打に抑え込まれると、6回2死満塁で坂倉将吾が二ゴロに倒れた。7回に無死満塁と一打逆転の好機を作ったが本塁が遠い。新井貴浩監督は代打・野間峻祥を送ったが投ゴロ併殺。続く大盛穂も左飛に終わり無得点に。先発の床田寛樹は6回5安打1失点と踏ん張ったが援護はなかった。大竹とは今季4度対戦して全敗。通算17度目の対戦で13勝目を献上した。阪神戦は9連敗と屈辱にまみれている。7月は3勝15敗3分と大きく負け越し。昨年も9月以降に7勝22敗1分と大失速しており、悪夢が繰り返されている。ファビアン、モンテロの加入でリーグ2位の271得点と昨年より得点力が上がっているのに、なぜ勝てないのか。「接戦で得点を奪うためのベンチワークが機能していないケースも」スポーツ紙デスクは「好機を作るが、内野フライを打ち上げたり、個々の選手の打席での意図が見えてこない。接戦で得点を奪うためのベンチワークが機能していないケースも目立ちます。春先から好調だったファビアンも他球団が徹底的にマークするようになり、7月は月間打率.152と調子を落としている。このままズルズル負けるようだと、最下位に転落する危機です」と指摘する。苦しい戦いが続いているが、2位・巨人に4.5ゲーム差と大きく離されているわけではない。どん底から巻き返せるか。就任3年目を迎えた新井監督が正念場を迎えている。(澤田真一)
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