出川哲朗、「愛される中年キャラ」へと評価が一変
だが、変わらないスタイルが歓迎されないわけではない。かつては「抱かれたくない芸能人」など「汚名にまみれた」出川哲朗さんも昔と芸風は同じであるものの、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)での秀逸なナレーションによるツッコミもあって「愛される中年キャラ」へと評価が一変。
また、中年となり、おじさん体型に変化した姿も悲哀を漂わせ、共感を呼ぶ要因になっている。さらに、満身創痍の体に鞭打ちながらも、愚直に笑いを取りにいく姿に、自然と応援したくなる空気が生まれている。
元モーニング娘。の辻希美さんも、かつては子どもの食事など細かい部分まで非難されていたが、5児の母となった今は共感の声も増えた。彼女が第1子を産んだのは20歳のとき。当時は、時代錯誤な価値観が過度なバッシングを生んでいたのだろう。
加藤茶さんとの45歳差婚で話題となった加藤綾菜さんもいまでは、夫を支える姿が評価されるように。食育や介護の資格を取得し、どこまでも寄り添い続ける姿勢がアンチを減らした。
こうして見ると、好感度を逆転させたタレントに共通しているのは、言葉ではなく「生き様」を通して評価を勝ち取ってきた点だ。勝俣さんはいまだ過去のテンションのままといえるか。自らの変化や背景を見せない限り、その印象は変わらないままなのかもしれない。
(川瀬孝雄)