電車の「運転士用サングラス」転売で波紋 社内貸与品かは不明も、近鉄「出品停止を申し入れ」

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「現状、紛失したなどの申告はありません」

   質問の中には、近鉄のコンプライアンス担当者だとする質問もあった。「当社が社員に配布した運転士用サングラスの出品は、社員就業規程違反に当たります」などとして、「出品の取り消しをお願いいたします」と求めた。

   これに対し、サングラスの出品者は、「気持ち悪く不快です」「盗品等では全くございません」などと反発していた。

   オークションは、落札者がゼロのまま、9月11日に終了している。その後、15日になって、再び出品され、16日夜まで入札できる状態だ。同じアカウントで、「鉄道運転士 運転用保護メガネ」として、同じサングラスとみられる出品も行われている。

   運転士用サングラスを手がける山本光学の担当者は16日、J-CASTニュースの取材に対し、ヤフオクの出品は、同社製品の運行業務者用防護メガネかどうかは写真だけでは分からないと説明した。このメガネは、一般販売はしていないが、近鉄以外の鉄道会社のほか、バス会社、運送会社などにも販売しているという。

   近鉄広報部は12日、取材に対し、運転士用サングラスは社内で貸与しているとしたうえで、「当社として、出品は把握しております」と答えた。

「サングラスは、一部の職場には配布しております。そこでは、確認作業を行っています。現状、紛失したなどの申告はありません」

   出品写真の説明書にあった列車区には納品されていないという。また、社内ではゴム印は押さないなどいくつか違う点があるとして、備品かの真偽は分からないとした。

   とはいえ、近鉄の備品として出品されていることから、「担当者が出品停止の申し入れをしています」と明らかにした。コンプライアンス担当者としているヤフオク上の質問がそれに当たるという。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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