俳優の木村拓哉さん、倍賞千恵子さん、映画監督の山田洋次さんが、2025年10月29日、東京国際映画祭に出品されている映画「TOKYOタクシー」の舞台あいさつに登壇した。そこで、木村さんはさりげない気遣いを見せていた。「TOKYOタクシー」は「形がなかった山」「富士山よりも素晴らしい山」倍賞さんは「TOKYOタクシー」について、「一生懸命みんなで1つの山を登ったと私は思っています」「形がなかった山だったんですけれども、富士山よりも素晴らしい山、『TOKYOタクシー』という山に登ることができました。本当に私にとって忘れられない作品になりました」と話した。また、山田監督は東京国際映画祭で、特別功労賞を受賞。舞台では、映画祭のチェアマンからトロフィーが贈られたほか、倍賞さんと木村さんも山田監督に花束を手渡した。山田監督は受賞を受け、「長生きしたから、たくさん映画を撮ってきてしまった。そのことで今日褒められて、こんな賞をいただけたんだと、戸惑いながら思っております」と話した。続けて、山田監督が映画界に入った頃について「まさしく日本映画の黄金時代」と振り返り、それに比べて現在は「本当に厳しい時代」と話した。だからこそ、「映画ってなんて素晴らしいんだろうということを、日本はもちろん世界中の人たちと一緒に考える、そして映画を鑑賞する、平和を讃える、そういう催しがあることを本当に僕は感謝しております」と話した。トロフィーと花束が渡された後、山田監督には椅子が用意された。しかし、マイクはステージ中央、先ほどまで山田監督が立っていた位置に置かれたままだった。木村さんはそれに気づき、自らマイクを山田監督が座った位置に移動させ、高さを合わせていた。倍賞さんも山田監督が立ち上がる際などに支えるといった気遣いを見せていた。また、木村さんは最後まで気遣いを見せており、通訳と司会に頭を下げた後、観客にも一例をして舞台を後にしていた。
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