なぜ那須川天心は負けたのか、識者が指摘する「公開採点の妙」...井上陣営は「考えていたファイトプランで押し切れた」

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「もし、公開採点ではなかったとしたら違う展開も」

   金平会長は今回の公開採点について、「井上陣営にとってはいい方に出た」と指摘し、その理由を説明した。

   「1、2ラウンドが明らかに那須川選手で、3ラウンドが微妙で、4ラウンドは拓真選手。井上陣営は『このまま追いかけて行けば、今日のジャッジはポイントを付けてくれる』となり、考えていたファイトプランで押し切れることが分かった。那須川選手は『ポイントが来ないんだ』となる。陣営も『あれっ?』と思う。拓真選手はすごく手応えを感じたと思います。5ラウンド以降は、拓真選手が勢い付き、そのまま行ってしまった」

   そして、こう続けた。

   「もし、公開採点ではなかったとしたら、もうちょっと違う展開がありえたかもしれません。那須川選手はもっと徹底的にアウトボクシングをしたと思います。5ラウンド以降、拓真選手に『お付き合い』する場面があり、そこでパンチをもらってしまい『どうしよう』となったと思います。このように、流れを持っていかれてしまった場合、キャリアで劣る選手が流れを引き戻すのは難しい」

   スポーツ紙の報道によると、那須川は試合後、「初めて負けて悔しい気持ちもたくさんあるが、これを受け止めて前を向いて堂々と生きていきます」と再起を誓ったという。

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