脳科学者・中野信子氏「私が会うことが出来ていたら...」 追いつめられた山上哲也被告の「絶望」「危機感」に思い

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   「もし私が会っていれば、違っていたかも......」――安倍晋三元首相を銃撃した山上徹也被告の裁判について報じた2025年12月5日放送の「大下容子のワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)で、金曜コメンテーターの脳科学者・中野信子さんは声を詰まらせた。

  • 公判が行われた奈良地方裁判所
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  • 安倍晋三元首相の国葬にはさまざまな議論が起きた
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「精神科医などに相談すれば、やめられるのでは...」

   これまでの被告人質問で、父と兄の自死で受けた悲しみ、母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信して家庭が破綻したこと、安倍元首相の教団に向けたビデオメッセージで受けた絶望と危機感などが明らかにされ、4日の公判では昭恵夫人ら遺族へ「非常に申し訳ないことをした」と山上被告は初めて謝罪した。

   また、公判では「精神科医などに相談すれば、(襲撃を)やめられるのではと思ったことがあります」とも話した。

「いまさらながら、何とかできなかったかと思う」

   司会の大下容子アナから「謝罪したことをどう思われますか」と聞かれると、中野さんは沈痛な面持ちで、「本当に、繰り返しになるようですけど、ほかにやり方がなかったのか」と語った。

「もし、(脳科学者の)私がもっと早くというか、もし会うことができていたら、もっと違う方法を取れたんじゃないかと思うことが時々あるんですけれども......。本当に、絶望しかない状態で、この追い詰められた気持ちになったことを、何とかできなかったのかって、いまさらですけど、思いますね」

と悔しさをにじませた。

   山上被告の公判は12月18日に結審、来年26年1月21日に判決が言い渡される。

(シニアエディター 関口一喜)

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