バリ島で男子生徒ら集団万引きか、防犯カメラ映像が拡散 京都の大谷中学・高校が「窃盗行為」謝罪

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   インドネシアの観光名所「バリ島」で、日本人とみられる少年らが集団で万引きするような様子が映った防犯カメラの映像がネット上に投稿され、波紋が広がっている。

   修学旅行で訪れた京都府内の高校ではないかとの指摘が出て、心ない行為だとして批判が相次いでいる。名指しされた大谷中学・高校(京都市東山区)の校長は2025年12月8日、「複数の生徒が、訪問先において窃盗行為に及んだ」と公式サイトで認め、「この事態を極めて重大に受け止めております」と謝罪した。

  • 商品をバッグに突っ込む少年(右側、ネット投稿の動画から)
    商品をバッグに突っ込む少年(右側、ネット投稿の動画から)
  • 商品をバッグに突っ込む別の少年(真ん中、ネット投稿の動画から)
    商品をバッグに突っ込む別の少年(真ん中、ネット投稿の動画から)
  • 商品をバッグに突っ込む少年(右側、ネット投稿の動画から)
  • 商品をバッグに突っ込む別の少年(真ん中、ネット投稿の動画から)

店員が不審な動きに気づくと、「ハウマッチ?」と繰り返す

   Tシャツや帽子、サンダルなどが並んだ土産店の売り場で、カラフルな半袖シャツを着た少年3人が、商品を見て回っている。胸には、黄色いリボンが付けられており、団体行動の目印らしい。

   店員とみられる男性が離れると、少年らは、その様子をうかがっている。右側の少年は、Tシャツを手に取ると、いったん戻し、店員の方を見てから、肩掛けバッグの中に素早く突っ込む。少年らは、「11番」などとTシャツにプリントされた番号を確かめ合うかのような会話をしている。

   左側にいた少年は、飲んでいたペットボトル飲料を口にくわえ、別のTシャツを手に取ると、店員の方を向いてから、同じように素早くバッグに突っ込んだ。3人は、キョロキョロ見回しながら、「背番号覚えてないん?」などと会話している。

   その後も、この少年らを含めた数人がTシャツなどをポケットに入れたり、バッグに突っ込んだりしていた。店員が戻って来て、不審な様子がないかチェックしようとすると、1人が「ハウマッチ?」などと店員に質問を繰り返す。その後は、この少年が「プリーズ」などと拝みながら何度も値引きを迫り、最後は店員にOKを出してもらい、ビザの提出を求められていた。

   この7分近くの防犯カメラの映像は、インスタグラム上で投稿された。2025年12月3日の午前11時30分ごろに記録されたとみられている。現在は、投稿が削除されているが、日本でも、5日に映像の一部がX上で取り上げられると、大きな話題になった。

「複数の生徒が、訪問先において窃盗行為に及んだ」

   この時期にバリ島へ行っていた京都の高校ではないかと名指しされ、騒ぎになると、同校のSNSは次々に削除される事態になった。

   店の商品を次々に盗んだ集団万引きとみられるだけに、ネット上では、少年らの行為に対し、「バリのお土産物屋さんに申し訳ない」「きちんと現地で裁かれるべき」などと厳しい声が上がっていた。

   いくつかの現地メディアが、この騒ぎを報じており、ウブド市内の観光地「カジェン通り」の土産物店で衣類10点ほどが盗まれたという。店主が在庫確認中に衣類が少なくなっていると気づき、防犯カメラの映像を確認して、観光客による万引きが分かったと伝えている。

   こうした騒ぎに対し、名指しされた大谷中学・高校は12月8日夕、「研修旅行中の本校生徒による窃盗行為について」と題して、公式サイトで関係者にあてた説明文を出した。

   そこではまず、「12月4日、本校の研修旅行に参加していた複数の生徒が、訪問先において窃盗行為に及んだことが確認されました」と報告した。「現在、事実関係につきまして、慎重に確認を行っており、関係機関との連携も含め、対応を進めております」としたうえで、こう述べた。

「本件は、被害者の皆さまへの配慮はもとより、海外における邦人の皆さまにも影響を及ぼしかねない重大な行為であり、学校として生徒指導のあり方を真摯に見直す必要があると認識しております。確認が出来次第、改めて経過と対応方針をご報告いたします」

   そして、「被害に遭われた店舗の皆さま、現地コミュニティーの皆さま、現地の関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。本件につきまして、学校としてこの事態を極めて重大に受け止めております」と謝罪した。

   ネット上で騒ぎになっていることについては、「SNS上での憶測や不確実な情報の拡散、実名・顔写真等の掲載、誹謗中傷は、更なる関係者への被害を招く恐れがありますので、慎重なご対応をお願い申し上げます」と訴えた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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