「M-1グランプリ2025」の決勝戦が2025年12月21日に行われ、お笑いコンビ「たくろう」が優勝した。SNSでは、大阪で活動しているコンビといった点や、全国的にはほとんど無名から優勝といった状況、ネタの性質などから、19年に優勝したお笑いコンビ「ミルクボーイ」を彷彿とさせるといった声が出ている。
ミルクボーイ駒場さんが審査員
M-1グランプリでは、ファーストラウンドで決勝進出者10組がネタを披露し、上位3組が最終決戦に進む。たくろうはファーストラウンドを861点で2位通過。1位通過は870点の「エバース」、3位通過は845点の「ドンデコルテ」となり、この3組で優勝を争った。
最終決戦では、審査員9人のうち8人がたくろうに票を投じ、優勝した。
たくろうは吉本興業所属で、大阪を拠点に活動する。大阪のコンビが優勝するのは、19年のミルクボーイ以来、6年ぶりとなる。
また、ミルクボーイもたくろうも、大阪開催の漫才コンクールでは上位になった経験はあるものの、M-1決勝進出は初で、全国的にはほぼ無名の状態からの優勝だ。
さらには、ミルクボーイは、「おかんが好きな食べ物の名前を忘れた」という設定でその特徴を挙げていく「行ったり来たり漫才」を披露し優勝。たくろうも、赤木裕さんが相方のきむらバンドさんの質問や振りに対し、状況を飲み込めないままおどおどしつつ答えるというスタイルの漫才を2本披露と、どちらもフォーマットの決まった漫才で優勝した。
また、19年大会は「かまいたち」、今大会は「エバース」と、過去にM-1決勝進出をすでに経験し「優勝候補」と期待されていたコンビを破ったことも共通点と言えるだろう。
こうした共通点から、Xではミルクボーイを彷彿させるとして、「たくろうがミルクボーイの再来すぎてほんとにすごすぎた」「ミルクボーイが優勝した時みたいな感動と衝撃をまた味わいたい、と思っていたら今年だった!」「たくろうの面白さってミルクボーイのコーンフレーク以来の衝撃だったな」「ミルクボーイ以来の衝撃的なフォーマットが圧巻でした」といったコメントが寄せられている。
なお、今回審査員を務めたミルクボーイの駒場孝さんは、赤木さんのおどおどとしたキャラクターについて「(きむらさんによって)挙動不審にさせられているから、挙動不審になる意味があった」と指摘。「今までも挙動不審ではあったんですけど、勝手に挙動不審やった。でも今回のは、きむらバンドの変な誘いに乗らされて挙動不審になるから、言葉がおもろいのはもちろんのこと、立場も仕上がってた」と分析した。