「する意味が分からない」維新の身内からも批判が出た大阪ダブル選 吉村洋文知事は緊急会見で正当性訴える

   大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)は2026年1月15日夜、「大阪のさらなる成長に向けて、都構想に挑戦することを認めてほしい」と、16日付で大阪府知事と大阪市長が辞職願を提出することを表明した。衆院選と同日に「出直しダブル選挙」を行い、民意を追い風に大阪都構想の実現を目指す考えだ。

   ただ突然の出直し選の発表に唐突感が否めず、身内の日本維新の会内部からも「する意味が分からない」と困惑や反発の声が広がる。

  • ダブル選を表明した吉村洋文大阪府知事(1月15日、大阪市)
    ダブル選を表明した吉村洋文大阪府知事(1月15日、大阪市)
  • 記者会見する吉村洋文大阪府知事(右)と横山英幸大阪市長(1月15日、大阪市)
    記者会見する吉村洋文大阪府知事(右)と横山英幸大阪市長(1月15日、大阪市)
  • ダブル選を表明した吉村洋文大阪府知事(1月15日、大阪市)
  • 記者会見する吉村洋文大阪府知事(右)と横山英幸大阪市長(1月15日、大阪市)

都構想に「ふつふつと強い気持ちがあった」

   15日夜、大阪維新の会の全体会議に出席した吉村知事。冒頭、「大阪の成長のために、未来のために、また(大阪)都構想に挑戦させてもらいたいという思いが強くなった。知事を辞職し、公約で掲げ、挑戦したい」と、ダブル選を行うことを正式に表明した。

   吉村知事は、政治家になった原点に都構想があったとして、2度の住民投票に敗れ、

「目指すことはないと言った(当時の)気持ちに偽りはない」

と述べつつも、

「自分の中で大阪の未来を考える上でも、大阪都構想が非常に必要だという思いはふつふつと強くあったというのは正直な気持ち」

と振り返った。

「今ではないんじゃないか」という意見が

   全体会議が大幅に長引き、記者会見は開始予定時刻から1時間40分遅れの20時40分に始まった。吉村知事と大阪市の横山英幸市長は、約100人の記者の前に出直し選について説明した。

   吉村知事は、都構想に関して公約に掲げておらず、選挙を行う正当性を、

「三度目の都構想に挑戦するのであれば、民主的プロセスが必要」

と説明した。また、このタイミングの選挙が適切なのか、を記者から問われると、「これは本当にもうわからない。正解というのはないだろうと思う。ただ、万博が終わり、解散総選挙があるこの時期が適切だと判断した」と述べた。

   党内では急な出直し選挙に困惑や反発する声があがった。

   日本維新の会前共同代表の前原誠司氏は、ダブル選について「する意味が分からない」と15日、記者団の質問に答えた。

   一方、大阪維新の会の大阪市議団は同日、緊急総会を開催。その結果、ダブル選について反対する決議がなされた。総会では「出直しの『大義』がまだ見えない」「理解に苦しむ」といった意見が大多数だったと報じられている。加えて、全体会議の前に行われた役員会でも「否定的な意見が多かった」という。

「大阪都構想をやり遂げたいとの思いは一緒だという意見が多かった。ただ、『今ではないんじゃないか』という意見、そこが一番強かったというふうに思う」(吉村知事)

   また、選挙費用が膨大になるのでは、との指摘に対し、「国において解散総選挙が行われますから、個々に同時に合わせていくということで、コスト面では圧倒的に下げるということになる」と説明した。ただ、今回の出直し選で吉村氏と横山氏が当選したとしても任期はリセットされず、来年4月までの残り任期は変わらない。

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